タイミング逃せば どうにもなんない

語彙力がないヲタクの戯言

備忘録

みんな、これは読まなくていいからね。私のための私の備忘録だから。



  • 2021年7月29日 0:52

2021年7月28日、横浜アリーナの単独公演中の公演MCにてなにわ男子のデビュー発表が行われました。

複雑だなぁ。

なんか、もうあれから11時間が経とうとしているのに、未だに自分の感情が良くわからなくて。
でもそれも含めて私だから、
きっと数日後、数か月後には、(いや明日かもしれない)笑って、泣いておめでとうっていうだろうから、
今の私の素直な気持ちを書き残して置こうっていう日記。急に消すかもだけど。

いつまでもTwitterでうじうじ言ってるものフォロワーさんの精神衛生的にも良くないだろうしね。
(すみ分け出来ないから、結局TLでも言い続けるかもしれないけど)(もう十分うじうじしたけど)

こんな風にちゃんとお祝いできないファンなんて私だけなんじゃないかって嫌気がさす。
私もみんなみたいにおめでとうって言いたい。苦しい。


なんか一つの救いは長く一緒に隣で過ごしてくれた西畑の子が割と同じ気持ちでいてくれること。
価値観?考え方?感じ方が同じ友達がいてくれてよかったなぁ。
今までありがとう、これからもよろしくの気持ち。




とりあえず今の時点で、私は1滴も涙を流せずにいる。すぐ泣く癖に。



あ~~なんで私今日家にいたんだろう。馬鹿だなぁ。
絶対にデビュー発表には立ち会おうって決めてたのに、
後悔しないように無理してでも現場に行くって決めてたのに、
ちゃんと休みも取れてたのに、
京セラはサボって現場行ったのに(社会のくず)

これからずっと後悔しながらおたくするんだろうなぁ。
まぁ、そもそもこんな大事な日に自分でチケットを用意できなかった時点で呼ばれてないんだろうけどさ。
そうです、拗ねてます。

いつも間が悪い。

柊真の卒業公演も、赤にゃんの卒業公演も、丈くんの漫才ステージデビューも、るたこじの卒業公演も、エイトコンバックも、関ジュ京セラ単独発表も、涙のアオハルオーラスも、
全部全部逃してきた。
ついにデビュー発表まで逃すだなんて、どこまでも間が悪い。おたく向いてない。やめたい。
やめられない、つらい。

配信じゃダメなんだよ、あの空間にいないと意味がないんだよ、
約20分の動画が延々とリピートされているのでもう何十回も発表の瞬間は見た。まだ処理できない。


予知か?予知なのか????立ち会えなくて見事に前に進めずにいるゾ。


丈くんが私に涙見せたくないんだね、そうなんだね、そう思っておくよ(笑)




私やっと覚悟決めてJr.担始めたんですけど!?!?!1年しか持たなかったな????
もうJr.担をすることはないのかな、たぶん、未来のことは分からないけどね


見せてくれたよ、よくわからなかったよ、これからわかるのかな。
とりあえずデビューコン1発目は必ず行こうな。お隣は西畑の人がいいな、二人でちゃんと泣きたいな。


丈くんと流星くんの長年の夢がかなったことは本当に、本当にうれしい。

流星くんの「いつデビューできるんやろ?って毎日ワクワクしてた」っていう言葉がつらかった。ロビーJr.って括りにまとめられたとき、大西さんが辞めちゃうんじゃないかって不安でむせび泣いた。
デビュー発表後一発目のあいさつで「僕はいろんな立場でいろんな景色を見てきたつもりです」と話したように、いつもどこか俯瞰で見ていて、一歩引いていたようにも見えた流星くんに一生モノの仲間ができた。それこそ、結成当初はまだ兄組と弟組のつなぎ的役目で、まだ俯瞰的だった流星くんが、中に入って大きな口を開けてよく笑うようになった。素敵な仲間ができた。なにわ男子のことは大好き。入所当初からずっと隣で過ごしてきた大吾さんも一緒、こんな心強いことはないよなぁ。

いつもたくさん目標を掲げてきた丈くんが頑なに挙げなかった「デビューしたい」という目標、なにわ男子になってからいやというほど聞いた。丈くんの覚悟の表れだった。丈くんはギリギリ、でも必ず叶えられる夢しか掲げないから。テレビのレギュラー番組も、ラジオのレギュラー番組も、グッズも、ソロ曲も、たくさんの舞台も、野球関連のお仕事も、叶えた。
決して「ついてきてください」とは無責任には言えなかった正直な丈くんが「ついてこいよ」って言ってくれるようになったの、本当に本当にうれしかったな。丈くんの夢にちゃんと私たちを乗せてくれるんだぁって思ったよ。
いつからだったかなぁ、デビューっていいだしたの。2019年のどっかからだよなぁ現実的に言い出すようになったのは。一番大きな大きな夢も叶えたよ、かっこいいね、おめでとう。
あとは始球式だけだね。丈くんのことだからすぐに叶うよ、なにせオリックスさんとズブズブだもん。


なにわ男子、できた当初は応援する気だったけど、実際にこの目で見て、受け入れられなくなって、それもまたそんな自分が嫌になって、受け入れられるようになるまで1年近くかかったな。
今は愛おしいけど!大好きだけど!なにわ男子でデビューするということには、なにも文句はなくて…
でも結局これなんだろうなぁって考えてた

私は流星くんと丈くんがいなくなった、なにわ男子の7人がいなくなった関ジュを好きで居続けることができるんだろうか、
関ジュという肩書きがなくなった流星くんと丈くんを好きで居続けることができるんだろうか、
今はよくわからないなぁ。





  • 2021年7月29日 3:10

あと約4か月で関ジュじゃなくなるらしい。
どういうこと?全然意味が分からない。
頼むからせめてデビュー前に有観客で関ジュコンやってくれ。京セラドームが最後だなんて、それで終わってしまうだなんて。
まだ有観客で見せていない曲があるよ、NO LIMITもアホ新世界もまだやってないよ。
大好きな関ジュの曲がたくさんあるよ。もう歌えないのかな。なにわ男子の曲にもなってほしくないし、7人が歌えない曲になるのも嫌だ。


なにわLucky Boy!!
辛くても Never give up
諦めない心を
きっとどこかで誰か見ているよ

この歌詞に胸トントンする丈くん見て、一生ついていきたいなって思ったな。

Happy Happy Lucky You
この人たちをずっと応援したいなって思った春、丈くん気になるなってなったのもあの春。

My dreams
でも希望に縋りついて 何度でも立ち上がるんだ
約束するよ あの場所に連れてくから
丈橋のパートとまた丈くんが胸トントンするところ。胸トントンして上を見上げるの。


君からのYELL
白く光るスポットライトに
憧れ続けてここまで来たけど
目指している背中遠くて
夢を見る勇気 枯れちゃいそうだ

ありがとう いつでもきらめく笑顔が
僕でも飛べると教えてくれる
ありがとう ありがとう 夢見たあの空
大きく羽ばたくよ 君と一緒に

アイドル7楽しかったなぁ。もう関ジュのセンターに立つ流星くんを見ることはできないかなって思ってたから、(ほぼ)流星くんのために作られた特別ユニット、これが見たかったんだよなぁって思ってた。みんなも本当に楽しそうだった。もう1回一緒に流星くんに向けてペンライトぐるぐる回したいな。
この曲はきっともう流星くんが歌うことはないんだろうなぁ。関ジュで引き継がれるんだろうなぁ。

鼓動
それが全てで 切なく強い音 感じたら
そこからが 始まりだ
今 遠く遠く歩いていこう 心のままで
あの空が 消え果てたら 星を目指してみようか

たくさん泣かされた大切な曲。この曲といえばコンサートが終わっちゃったり、誰かとのお別れだったり、でも前向きになれる大好きな曲。あ、やる気のない守屋くん懐かしいな(笑)

Esper
丈くんと流星くんのウォイウォイが好き。2階にウォイする丈くんが好き、外周アラレちゃん走りしながらブットい声であおってる流星くんが好き。
なにわには煽り曲的なこういう曲ないからなぁ。THE丈くんって感じの曲だよね。Loudでにやって笑う丈くんももう見れへんのか…お兄ちゃんたちに混ざってパリピ衣装来てるちっさい流星くん可愛かったな。柄キャップ幼かったよなぁもちもちのおおにっちゃん。


バンバンッ!! ロマンティック UME強引オン!
この曲ってデビューしても歌えるんかな、いや、たぶん新潟が最後よな、関西ジャニーズ2nd LIVEかIN大阪でしか歌えなくなるよな。
バンバンッ!!に至ってはWESTの曲になってしまってるし。もう流星くんに「もちろん君に」って叫ぶことできないんだなぁ。

Bring It On
待望のNewcomerさ せいぜい楽しみなよ
That's right
甘く見てたらBite you いつだってそんなStyle
touch the sky sky その手を掲げろ
Come on Get it Come on Get it Yeah

4人で引っ張っていくようになって初めて4人だけにもらったオリジナル曲。ワンコーラスフルでソロっていう贅沢な一曲。
センター倒れたりいろいろあったねぇ。流星くんがかっこよくてかっこよくて。絶対誰にも譲りたくなかった。
あっさりとその冬には譲ることになったんだけど。歌い出しが丈くんでよかった。


この曲が関ジュの曲じゃなくなるのも、流星くんが歌わなくなることも嫌だ、嫌だ、嫌だ、わがままでごめん。

BROTHER
丈くんの快進撃のきっかけの曲。この曲とDarknessは寂しさとうれしさを同時に感じたな。3つ階段があって、2つは大吾さんと康二さんで、もう一つは流星くんでも龍太くんでもなく、丈くんだった。あー丈くんの時代来るなぁって思ってた。あれから5年か。長いな。

BIG GAME
そうです。私は余裕にもっとかわし担です。これももう歌えなくなるんか…はぁ…だからあれだけデビュー前にグループのオリ曲以外たくさんやってくれと…

Happy
Happyになりそーだ
どこがハッピーやねんって怒り散らかしてた曲。大嫌いやったなぁこの曲。希望もHappyも全然なくて(笑)


超病んでる自分(笑)

浪速一等賞
ナンバーワンワンワンする大西さんももう見れないのか…永瀬さんとつつき愛してるの可愛かったよな。

Nightmare
いつか丈くんに踊ってほしいと思ってた曲。叶わんかった。NightmareもレミゴもTLも大好きだったなぁ。なんでここに丈くんがいないんだろうって何度も何度も悔し泣きした。あそこにいたらデビューできないことも、いつか丈くんが辞めてしまうこともなんとなくわかってたけど、でもそれでも大好きだったんだよな、8人やるたこじと作り上げるパフォーマンスが。

Dream Catcher
掴め 共に見上げた夢を 共に叫んだこの夢を
NEXT STAGE
願うだけの その夢よりも 果てしない もの追いかけ
走り出した その想いで 瞳を開けて
僕を信じて

どんな明日が来たって この手で君を守るから
遠い空 きらめきの 未来を目指して
道なき道をゆくよ

めくるめくSTAGEへ
エモイ曲部門で断トツ好きな2曲。ドリキャもネクステもデビューを目指す人のための曲だから置いていかないとね…
もっともっとこの曲でギラギラするの見ていたかった。ドリキャの大吾さんが好き、大好き。
勝ち取った場所が最前ドセンカメラ横でずっと目線もらってた(気分の)ネクステ、最高だったなぁ。
どの時代のネスクテも好きで、WESTメンバーがいたころのはもちろん、15春のネクステ忘れられないなぁ。謎のフラッグ芸が出てきたのも好きだし、17弟組のネクステも至福だったな。Jr.祭りで見せたドリキャとネクステも最高にかっこよくて痺れた。この2曲はいつでも痺れる。


そもそも自分たちの曲ですらデビューしたら歌えるかどうかもよくわからなくなるのか、つら。デビューシングルの特典に全曲つけてくれ()


  • 2021年7月29日 03:58

またあの動画を見た。7人が嬉し涙流してることにやっとちょっと泣いた。こうやって実感していくんかな。

  • 2021年7月30日 01:32

なにわ男子さんのデビューが決まったというのに世間は普通に動いていた。アイドルを続けてくれているんだからなんでもいいか。いや、それはそもそもええねん。お祝いできない自分が嫌なんだな〜関ジュじゃなくなるのが嫌なんだな〜
でもちょっと気持ち楽になった。
明日も明後日も流星くんと丈くんのアイドル人生を追いかけ続けられる!らっきー!

  • 2021年7月30日 01:57

でもやっぱりラジオから流れるラキボに何も感じないの、私の感情死んでない?

  • 2021年7月30日 03:00

ANN終わった〜やっぱりなにわちゃん大好きだな〜とっても可愛い。愛おしい。

  • 2021年8月3日 19:55

ずっと「流星旋風を巻き起こそう!」って言ってた流星くんが、デビューが決まって「なにわ旋風」と言い出した。
流星くんに素敵な仲間ができて、その仲間と夢を掴んだ。本当に本当におめでとう。こんな嬉しいこと、ないよな。流星くんはもう孤独じゃないんだ。
すぐにこんな気持ちになれなくてごめんね、こんな嬉しいことなのに、本当に本当におめでとう。もっと素敵な景色、見に行きたいね!

染、色を説く

 


初めましての人もそうじゃない人もこんにちは。おチビです。

 


ついに、最終章です。たぶん。(たぶん)

 


まず、染、色について書くのは3回目なので、初めましての方は是非、

汲む(くむ)、 釈す(せきす)から読んで頂ければ、と思います。

 

 

cnn2420.hatenablog.com

 

cnn2420.hatenablog.com

 

 

 

これは私のたどり着いた最終点。

いや、現時点での、私の終着点。

 


染、色 を私なりに説いて行こうと思う。

 

 

 

 


※ここから先はネタバレです。話の本筋に触れます。観劇前に読むことはお勧めしません。自衛してください。

※また、個人的な解釈であり、製作側の意図とは異なることがあります。

 

 

 

 

 

  • 染、色に隠されたあるテーマ

染色にはないが、染、色にはあるテーマが存在する。

それはギリシャ神話に登場するある怪物のことである。

 


劇中、何度も登場する印象的なヤギの周りにヘビがまとわりついた絵。

深馬と真未が対面し、はじめて一緒に描きあげたのもこの絵だった。

滝川先生が犯人であることを知るのも、真未が犯人であることを知るのも、この絵の前だった。

 


あまりにも印象的だったので「ヘビとヤギ」で検索してみる。すると『キマイラ』という生物がヒットする。

 

 

 

ライオンの頭と山羊の胴体、毒の尻尾を持つ。 其々の頭を持つとする説もある。


中世のキリスト教では、主に「淫欲」や「悪魔」といった意味で描かれた。


ライオンの頭を「恋愛における相手への強い衝動

山羊の胴体を「速やかな恋の成就

蛇の尻尾を「失望や悔恨」をそれぞれ表すとされています。

 
季節を表す聖獣で、ライオンが春、山羊が夏、蛇が冬を象徴している。

 
一般には、怪物の総称や妄想、空想を表わす普通名詞ともなっている。

 
生物学における「キメラ」の語源になる。同一の個体内に異なる遺伝情報を持つ細胞が混じっている状態や、そのような状態の個体のこと。「異質同体」である。

 


一致する文言。ハマるパズル…間違いなくこれだ。と思った。と同時にシゲアキさんの思考の片隅を見た気がして、ゾッッと鳥肌がたった。

 
調べてみたところ、シゲアキさんのソロ曲には自身の作詞作曲している「Dreamcatcher」にエンプーサやアウローラ、ヒュプノスギリシャ神話にまつわる言葉が3回も出てくる。前にテレビでもギリシャ神話に即座に反応してたみたいなので、シゲアキ先生、ギリシャ神話好きなのかな。

閃光スクランブルにもギリシャ神話が出てくるらしい。今度読もう。

 

 

  • 市村文登が深馬に、橋本美優が真未になったわけ

キマイラが間違いなく染、色のベースになっていることは分かったけれど、ライオンが見つからない。

劇中のイラストにはなかった。

「染、色 ライオン」で検索してみる。その時視界にふとひとつのツイート。

 

深馬ってなんて読むの?フカウマ?シンバ?それはライオンキングかw

 


…っそれ…!!!!

深馬って変わった字だね、美馬とかじゃないんだねって話してたんだけど、深馬じゃないといけないんだ。

 


深馬=シンバ=ライオン(スワヒリ語)

 


ライオンは深馬そのものだった。

このストーリーをするには市村文登ではダメだった。

彼は深馬である必要があった。

 

 

 

では少し考えてみる。橋本美優が真未になったことにも意味があるのか。

「君の名前なんて言うの?」

「真未」

「まみ…」

「君は?」

「深馬」

「みうま…まみ…マ行ばっかりだね」

 


十二支 子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥

この中に連続した巳(み)午(うま)と

午(うま)未 を見つけることができる。

 


深馬の み である

 「巳」の本義は陽盛の極、漸く陰に移ろうとする所であり、全ての物が成長してしまったような状態

深馬と真未が重なる

 「午」の本義は上昇する陰と下退する陽との抵触

真未の未という漢字になる

 「未」の本義は陰気の支配であり、全ての物が成長しているような状態

 
深馬の陰気を支配し、成長に導いた真未。

真未は干支から来ている可能性がある。

(…が、これはただの妄想の膨らませに過ぎないかもしれない)


さらに巳はヘビで、未は中国でヤギという意味もあるようで、ますますキマイラと繋がるの。こわ。

 

あとは釈すでも述べた、「みうま」の中に「まみ」がいて、ビル街の絵がひっくり返ることもそれを意味しているのかもしれないということ。


真実、未来っていうことを表しているっていう解釈もある。

未が羊なので、黒い羊っていうのも考えたけど、"厄介者"とは違ったからこれは関係ないかな。

 

 

 

  • 突如出てくる目のイラスト

絵が壊された後、深馬と真未が最後に一緒に描いた絵、の最後に出てくる突然の目(その前の赤と黄色の竜っぽいのも完成しないままぐるぐるしちゃうから何なのかよくわからなかった。)

あれ、めちゃくちゃ怖くないですか?何?

 

深馬と真未のコンテンポラリーに感動していると、どんどん音楽が焦燥感漂うBGMに代わっていく。パトカーが近づいてくるような…私はこの音に赤色を感じる。危険とか、そういう感じ。

そして神秘的…というよりは不気味なBGMとともに現れる大きな目のイラスト。今までのグラフィティアートとは作風も違うし、白黒だし、これはアートとは別物なんだろうな。

深く私の中に残るんだけど、全然意味が分からないの。どうしても解釈したくてこねくりまくった。こねて伸ばして、またこねて。ストっとではないけど私なりに説いてみた。

 

あ、今から急にめっちゃ難しい話をします。難しすぎてうまくまとまらないし、解釈違い起こしているところもあるかも。ブワァーーっと調べたから全然出展残ってないんだけど。ほとんど引用した言葉。もう少し自分の言葉にかみ砕きたかったんだけど降参。

 

 

 

・エジプトのシンボル「ホルスの目」

エジプトにホルスという神の目がある。ホルスの目は右目と左目で異なる意味を持つ。

ラーの目(右目)…「自らを崇め敬わない人間を滅ぼすため」人間の松果体を表している。

スピリチュアル、つまり目に見えない世界では松果体は魂のありかといわれている。

深馬が6本目の指大喜利で1番に「スピ指」と名付けたの、すごく印象に残ってる。あとなんだっけ、「犯人はお前だ指」「それは人差し指の仕事でしょ」「締めのラーメン指」「そのあとのアイス指」だっけ…天才たちのテンポ感すごくてついていけない。

 

第三の目 物質と神経をつなぐ場所。魂のありかとは精神的に物事を感じることができる場所なのである。真実を知るうえで松果体つまり第三の目は最重要な器官であるとされている

この目のイラストの後に、深馬が真実を知るシーンが描写されている。正確に言うと真実ではなく、深馬がつくりあげた歪んだ空間だったわけなんだけど。

 

第三の目は第6チャクラと言われていて、第六感がつかさどる場所。

チャクラとは体の中に宿るエネルギーが出入りしている7つの場所のこと。「車輪」や「渦」と訳される。その7つのエネルギーは常に回転していることから「回転」という意味もある。ヨガとかで使われる用語かな。

目のイラストの前のぐるぐる回転するアート、もしかしてチャクラを意味してる?っていう。それくらいしかこじつけるものがなかったの。これだけ伏線張られると全部に意味があるように思えてな!!!!!

でもこれまた、チャクラだと思うとめちゃくちゃ面白くて、原作の美優のスプレーで染まった色は黒…というより黒のような濃い藍色で、今回のポスターも、タイトル前の映像も濃い藍色なんだけど、第6チャクラの色は「」なんだよね。

第6チャクラが乱れていると、世の中と自分の真実を歪みなく見ることができなくなる。被害妄想につながる可能性も。

 

第6チャクラが乱れる原因は何か。本来のアイデンティティーと違ったアイデンティティーをイメージしてしまうとき。親の期待や考えにより、幼いころから自分はこうでないといけないという考えが埋め込まれてしまうことも原因の1つだという。

親や先生に「才能を無駄にさせない」といわれてアートの道に進み、今までなんの疑問も持たずにアートを続けるという、真未に「普通」と言わしめる深馬の生い立ち。「すごいね」「才能がある」と言われ続けて普通コンプレックスに陥っている深馬。本当は絵を辞めたいはずなのに、自分は絵が好きで絵を続けたいと思い込む深馬。深馬が作り上げていた滝川とのシーンで滝川から言わせた「非凡を気取ってる」もそう。

一貫して深馬のことを「すごい」と言い続ける杏奈は第6チャクラを乱す代表格かもしれない。

 

あと目の前のイラストで混ざり合う赤は第1チャクラ、黄は第3チャクラで

第1チャクラのエネルギーが不足すると恐れ、不安、拒食・やせすぎ、逃避、曖昧さ、体と心の距離がある、落ち着きがない状態につながる。

第3チャクラのエネルギーが不足すると受け身、服従傾向、エネルギー不足、体の冷え、自尊心の低さ、自信のなさ、意志の弱さにつながる。依存にもつながる。

なんかつながる気、するよね。でもよくわかんない(放棄)

赤は龍だと思うんだけど、黄色は上記の先入観ありきでライオンに見える。

レオナルドダヴィンチの作品に獅子とドラゴンの戦いという絵がある。ドラゴンと獅子の関係について調べたら面白そうなので、もし何かわかったら追記するかも。

蛇の神格化したものが龍だといわれていますし、龍退治は「無意識に潜む不安や破壊衝動を自我で制すること」だそうで、おもしろそう。

 

 

ウジャト(プロピデンスともいう)の目(左目)…「失ったものを回復させる」「完全なるもの」「修復されたもの」「すべてを見通す目」の象徴。

なんとなく、真未の存在を言語化したような言葉だなと思った。

ウジャトは蛇の形をしている。またヘビ。そして亜空間知能の象徴とされる。

 

 

亜空間というのは通常の空間とは異なる想像上の空間。日常に潜むもう一つの空間と言われている。ただし、完全な別世界ではなく、この世界に属する本来干渉し得ない空間を指す。

まさに、真未が存在した空間は亜空間なのではないだろうか。

亜空間知能には「あくま」が存在していることに気づきハッとなる。(深馬=シンバとおなじ言葉遊び)

真未という悪魔が深馬の中に入り込み、すべてを壊していく、いや、うまく付き合っていければ才能の開花につながったのかもしれない。

 

深馬「君は誰なんだ」

真未「誰かだなんてそんなに大事なことかな」

 

『お前は誰だ?』

名前、性別、年齢、職業、趣味や夢、過去の業績を出して『自分』を紹介しようとしても、それは《記録》に過ぎません。ことの難題さをお伝えできているでしょうか?私たちが言葉で造り上げた『自分という抜け殻』こそ、《亜空間知能》なのです。抜け殻は抜け殻に過ぎないので、満ち足りることはありません。《亜空間知能》は《記録》の拡張を目指し、あらゆる手段を使って『自分』の存在を主張します。

【永久保存版】亜空間知能まとめ | 青春エイリアンズ商店日記

 

 

いや~~~~~~~~難しい。頭おかしくなりそう。降参。

まとまらないけど、なんかこの辺り関係してないかな、脚本家の思考か、演出家の思考かわかんないけど。ここからインスピレーション受けた人、だれか私のこのもやもやを言語化して(他力本願)

 

 

  • 秋に咲いてしまった桜って次の春も咲けるのかな

 

エピローグから出てきて、印象的な言葉。

ラストシーンにも象徴するように桜のシーンがある。

話の筋のキーになっていることは間違いない。

 


ちなみにこれ、シゲアキさん作詞ソロ曲の「星の王子さま」にも登場する

"秋に咲いた不時の桜は 次の春も咲けるのだろうか"

 

秋に咲く桜はそもそも存在するのか?

→存在する。 「狂い咲き」「返り咲き」「不時現象」などと呼ばれる。

 
なぜ秋に咲くのか?

→台風や害虫によって葉を失って、冬の気温を耐えるために蓄えている休眠ホルモンがなくなることにより、春と同じような気温になる秋に春と勘違いしてしまうことにより、咲いてしまう。

 
では、秋に咲いた桜は春にも咲くのか

→秋に咲いた蕾は春には咲けないが、1本の木の中でも秋に咲いてない蕾が代わりに春に咲ける


深馬がこの話にやたらと引っ掛かるのはどうしてか

→深馬は周りの期待や賞賛に反し、たまたま受験の時に調子が良かったので首席入学しただけで、自分はそんなにすごくないと言う。

たまたま受験の時に才能が開花していた=たまたま秋に咲いた桜

に見立てていて、また咲けるのか、という自分に対しての問いではないかと思う。桜の話をしながら、自分のキャンバスを見つめるのできっとそうだね。

 


では、深馬はまた咲くのか

→これは、かなり個人の解釈に差が出ると思う。

最後に真未が桜を浴びるシーンを、また咲けると解釈することもできるし、

杏奈を選んだことをもう咲かないとすることもできる。

 
ところで最後のあのシーン、杏奈に縋ったのか、別れ話を出すためか、どっちだと思う?

1回目の観劇の時、このあと杏奈とも別れてアートに向き合うんだ、と思ったんだけど、

2回目の観劇の後は、杏奈に縋ったように思えた。みんなの妄想を聞いてみたい。

 

 

本題に戻って、私の解釈は 咲かない


私は、ポリダクトリーとして真未と深馬で活動し、周りに認められていたという事実がまやかしであったことを、

春と勘違いして咲いた(ま)みうま、と置く。

春と勘違いして咲いた桜、秋の狂い桜である。(おそらく舞台の時期は6月ごろであるがそこは不問とする。あ、でも病院のシーンでセミ鳴いてたっけ。)

 
キマイラは季節を表す聖獣で、ライオンが春、山羊が夏、蛇が冬を象徴している。
春夏冬。キマイラには秋の象徴がない。
つまり、秋は存在しないのである。真未と深馬が共に過ごした時間はそもそもなかった。と置き換えることができる。

 

ポリダクトリーとして評価されることと、見合う実力が出せることに快感を覚える深馬。そのポリダクトリーを滝川の手柄に譲る。つまりすごいと言われ続けるプレッシャーと戦うことに降参。これも深馬が絵に執着しなくなったことを表しているのかな。

 

どれだけあがいても最後のかたちはもう決まってる。変えられない。

滲むゆくえはしらないかたち。

 両方パンフレットに載っている言葉なんだけど、上は劇中の真未のセリフで、下はフライヤーやHP、ポスターにも載っているんだよね。ところでは”知らない”って漢字表記なの、なんでひらがなに変わったんだろう。

 

最後に導いてあげているの。最初からこうなるはずだった。

絵を辞めたい深馬に口実になるわかりやすい悲しみを与えてあげたの。

あの時、話の筋としては、深馬の絵を壊すこと=わかりやすい悲しみ として扱われていたけれど、最後まで見て考えると、「自分を変えてくれたあの人は、実は存在しませんでした」ってそれが一番のわかりやすい悲しみだと思った。そんな残酷なことがあっていいのか。

やっぱり真未は深馬が絵を辞められるように現れたんじゃないかと思う。だから最初からこうなるはずだったことを知っているし、どれだけあがいても、真未という人格を作り出してしまった時点で、深馬が絵を辞めることは最初から”決まっていた”し、”変えられない”のではないか。そうなると、滲むゆくえはしらないかたちは深馬目線の話なのかな。

 

真未がいなくなり、絵をやめる理由ができた深馬が絵に縛られる必要は無くなった。ので深馬は絵を辞めて、杏奈を選んだというのが私のファイナルアンサー。

最後のシーンで真未が桜の花びらが舞う中、白いワンピースで上を見上げている姿は、深馬の中で真未の成仏する様子と、また別の形で咲けることを予感する終わり方だと私は解釈した。

秋に咲いた桜は春には同じ花は咲けなくとも、同じ木の中の違う花は咲けるそうなので。

君は何にだってなれるんだよ

深馬が最初に教えてくれた「何層も重ねられることが油絵の魅力」ということ。

一度ついた染みは消えないけれど、何層も重ねていくことができるというところがこの作品の最後に見せてくれた希望だろうか。

 

 

ここまで書いて、この終わり方だと咲くっていう結論じゃんって今気づいたんですけど、気づかなかったことにします(何故)

咲くけど、アートの世界からは退く、でいいのかな。ちゃんと死ねた深馬は、この先何をして生きていくんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

-終わりに-

 


私はここまでたくさん噛み砕き、考え、書き記してきた。

 


たどり着いた「キマイラ」はその奇妙な姿から

 

 

 

 


『理解できない夢』

 

 

 

 

の象徴とされている。

 

 

 

それは深馬と真未に起こったこの出来事そのものだった。

 

 

 

結局、私たちが見た2時間10分は、いくら考えても答えが出るものではなく、ずっとずっと『理解できない夢』というのが答えでしょうか。

 

 

 

 

 

 

____理解できない感覚が気持ちいいだけ、酔っぱらってんのよ。

    なあ、そうだろう真未。

 

 

 

 

 

染、色を釈す

 

 

 

初めましての人もそうじゃない人もこんにちは。おチビです。

 

また「染、色」の話をします。

 


まず、染、色について書くのは2回目なので、初めましての方は是非、

汲む(くむ)から読んで頂ければ、と思います。

 

cnn2420.hatenablog.com

 

 

 

ここからは、シゲアキさんに、「いや、そこまでの意味はこめてないんだけどな」って笑われてしまいそうなゾーン。

 

たぶん長くなるので、前置きは程々に、本題に入ろうと思う。

 

 


今回は私なりの解釈を進めてみようと思う。

 

 

 

 


※ここから先はネタバレです。話の本筋に触れます。観劇前に読むことはお勧めしません。自衛してください。

※また、個人的な解釈であり、製作側の意図とは異なることがあります。

 

 

 

  • 真未が深馬であること

私はシゲアキさんの作品に触れたのは初めてだし、全くの鈍感なので、ラストシーンを迎えるまで何も気づかなかったが、勘の良い人やシゲアキさんの世界観になじみのある人は、途中で展開に気づいた様子。ピンクとグレーも同じような展開だとか。そういえばラスト〇分で世界がひっくり返る的なキャッチフレーズで宣伝していたな

一度展開を知ってから見ると、真未が深馬であることを匂わせる演出が散りばめられていた。

 

まず、真未はほかの4人とは顔を合わすことはなく、深馬の前でしか現れない。浮気相手だから、と思っていたけれど、そもそもほかの人に見えるわけがないのか。

…と思うと、初めて原田から絵を壊した犯人を見せられるシーン、この時、深馬には真未が壊した映像が見えているけれど、そもそも原田の目には最初から深馬自身が壊している映像が見えていたのかもしれないな…とも思える。

 

次に最初に深馬の絵に謎の黒い人物(真未)が、深馬の絵に描き加えるシーン。真未は深馬のいる上手から登場し、上手に消えてゆく。深馬がその場に倒れこんでいるときは、壁の裏から出てきて壁の裏に消えていく。これも深馬自身であることを示す伏線のひとつかもしれない。2回目で気づいたときぉぉおおお!ってなった。

 

なんだっていいんだよ、おもしろければ

まだ平穏な日常の中で、深馬が原田と北見にいうセリフ。

ここ、面白い!

でもちょっとパース狂ってない?

ここ空間がゆがんでるみたい!

それを、パースが狂っているっていうんだよ

んなことどうでもいいよ、面白ければ。

真未も深馬と同じことを思っていて、それを真未に言われた深馬は驚き、ふっと笑う。

 

彼女は深馬が展覧会に出した絵も知ってるし、お父さんの病気のことも知ってた。

まぁもちろん舞台上に描かれていない深馬と真未の時間もあるはずだからそこで聞いたりしてるかもしれないけど。

 

  •  HANDSとPolydactyly

原作ではHANDSと呼ばれた二人の創作活動。舞台ではポリダクトリーと呼ばれる。これは二人の残すタギングから二つ手の並んだ様子をHAND、二人が手を重ねた様子を6本指の多指症を意味するPolydactylyと人々は呼んだ。

なぜ美術教育を受けていない無知な真未にタギングって言わせたんだろう。パースが狂ってるは通じないのに。なんでタギングは深馬から言わせなかったんだろうって、原作からあえて変更したところに疑問を感じる。

そもそも深馬が一人でやっていたことだから、手は二つじゃダメだった。やっぱり美優と違って、真未は存在しないっていう結論で間違いないことを示している。

ちなみに多指症の原因は染色体異常から起こることがあるそう。

自分の手形に手を重ねてみるシーン、原作でもすごく好きだったから、舞台でもそのシーンが残っていたことに胸が高鳴った。シゲアキ先生、本当に残すところが絶妙。

 

  • 出てくるアート

一つ一つのイラストに意味を考えていたけれど、あまりしっくりくるものがまだ見つかっていないものが多い。いや、意味あんのか知らんけど。

 

恐竜の絵

「モロス」の絵だと解釈した。長い尻尾と特徴的な鶏みたいに細い脚。名前はギリシャ神話に登場する死の定業、運命を司る神からきている。

学名「モロス・イントレピドゥス」は破壊の前触れからきている。

これから深馬の身に起こることの前触れだろうか。

 

丸まった女性

これはまったくもってわからん。卵から変化する胎児っていう先入観持ってたけど、2回目見たら長い髪の毛生えてた。女性やん。

 

青く燃える白い花

クロッカスの花 早春に咲くことから、春の訪れを意味する。

「青春の喜び」「楽しみ」「切望」「努力」「裏切らないで」「不幸な恋」

これはちょっと花自体違う気がするな、花全くわからんし、もっとしっくりくる意味を見つけたい。意味があるかは知らんけど(2回目)

発火する花として『ゴジアオイ』という花がある。花言葉は「私は明日死ぬだろう」うーん。関係ないかな…

 

ビル街と太陽

フォトコールでも公開されていたビル街と太陽が途中で上下さかさまになるアート。

この後の展開がひっくり返ることとか、「みうま」をひっくり返すと「ま(う)み」になることを示しているのかなと。つまり同一人物だよってことをここで示しているのかな。

身内に目に見えるって言われて、それからはもう目にしか見えなくてゾクゾクします。

”パースが狂ってる”あの下絵はこの絵なのかな…?でもそうすると益々滝川はグラフィティアートを見た瞬間深馬であることを確信するはずだよな…?

 

 

その後の絵に関しては、また後で話そうと思います。

 

 

 

  • 深馬は病気だったのか

深馬は解離性同一性障害(いわゆる二重人格)だったのか、それとも統合失調症か。アルコール依存症の可能性も?それともただの夢物語?

気になるのは深馬が熱中症で1週間も寝たきりだったこと。普通熱中症で1週間も寝込む?何かほかに原因があるんじゃないかなって、無知なりに知らべてみた。

 

解離性同一性障害、また少し似たイマジナリーフレンドというものがある。

イマジナリーフレンドは制御可能な、自分の中のもうひとりの人格、お友達のような感覚。解離性同一性障害になるとそれは制御できなくなる。一般的に元々の人格が良心的で勤勉であるのに反し、交代して現れる人格は享受的で放埒*1

眠りから覚めると全く違う人格になっていることが多く、それ以前の人格は喪失している。

どちらかといえば、解離性同一性障害の症状に少し似ている。

 

真未と出会うまで、真未が現れるときは必ず左手にビール、右手にスプレー、そして気を失うように白目をむいて眠りにつく。

スプレーする時必ず左手(ビールか何も持っていないか)の小指が立っているのはご愛敬(笑)

お酒を飲んでいるシーンが印象的なのでアルコール依存症の線も検討したけど、そこまで重度の依存症というほどは飲んでないので違うかな。

缶ビール×正門さんって最高だよねって話は今じゃないか。

 

深馬が病気だったとしたら、一番可能性が高いのは統合失調症かなと。

「最近独り言が多いんだよね…」

これは統合失調症の典型的な症状だそう。直前まで真未としゃべってたんだけど、実際真未はいなかったわけで、深馬の独り言ということになる。深馬自身はごまかすために独り言ってことにしているけど。

 

統合失調症は幻覚や妄想といった精神病症状や意欲の低下。主に思春期から青年期にかけて発症し、男性のほうが重症化しやすい。原因は不明だが、遺伝的要因が強く関与することが指摘されている。遺伝的要因、遺伝子、染色体、、、。

 

聞こえるはずのない音が聞こえてくる幻聴、誰かに盗聴盗撮されているのではないか、狙われているのではないかという妄想、独り言や空笑。

真未の声も、滝川に狙われていたという妄想も、真未としゃべっているはずだった独り言も。

OPのラスト、風船が割れ、音に驚いた杏奈が飛び跳ねると同時に後ろの深馬のキャンバスにあたり、落ちそうになった作品を支えるために手に取った深馬。油絵は表面が乾くまでに10日前後かかるので、手に絵の具がついたはず。そして空間に深馬の空笑が響く。普遍的な日常にドラマが始まる合図。この時メインステージ上には深馬のみが立っているの。ここからが深馬の妄想の合図か?

花の絵を真未が書いた後にも響く深馬の空笑。あのタイミングであることの意味はまだよくわかっていない。

 

「まだ…だめなのか…」

種明かし前の原田と北見のセリフ。まだっていうのが気になるので、自覚症状のない病気だった説がやっぱり濃厚かな…。

 

余談。

パンフレットの表面を31℃まで温めると模様が浮かび上がる仕様の超おしゃれなパンフレット。熱中症の危険を示す暑さ指数(WBGT)は31を超えると「危険」を示すそう。たまたまかな、粋だね。パンフレットにも詰まるこだわり演出に胸が高鳴ります。

遊びすぎてパンフレットの表面がベタベタなのでもう1冊買わなきゃ

 

  • 深馬のスイッチは

 深馬がの染まっていく様子は衣装で見られることは前回書いたが、では深馬が変わっていくきっかけはどこなのか。

色に触れることだと解釈した。

タイトルコール(でいいの?)の際に、絵の具に触れて空笑が響く。

そこから真未が現れるようになる。真未と出会い、つかんだ際に手に真未の腕の白いスプレーが付着する。すぐに心を許してしまう深馬。

そして真未の部屋で襟足にピンクのスプレーを吹かれ、キスをする。マーキング、タギング、キスマークのような意味合い。杏奈にもしっかり拭かせない。

2か月も会っていなかった彼女の家にニコニコ転がり込む。でも彼女に甘えられると明らかに嫌な顔をする。深馬何考えているのかよくわからない。

そして彼女である杏奈は、自分ではない何者かによって変わっていく彼氏を受け入れきれないでいる。

 

一方で深馬はどんどん真未に依存する。真未が大事にしているスプレーを隠すという試し行動をする深馬。試し行動はたしか2歳児くらいの子が、親に対する愛着を確かめるためにいたずらする行為。そして重なる二人。

 

黒深馬になって現れるシーン、腕にはカラフルな塗料が付着している。

深馬「それ、なんで汚すの?」真未「汚す?むしろ洗ってる」

 

杏奈「また腕汚れてる」深馬「汚れじゃない!!」

腕にスプレーをすることを汚れだと思っていた深馬は、後半もういなくなっていて、杏奈に腕のスプレーを汚れと言われたことに声を荒げる。真未の思想に染まっていく深馬。

しかし「君は何にだってなれるんだよ」を受け入れなかった深馬は色を落とし、杏奈といることを選ぶ。腕についた鮮やかなスプレーを杏奈に手渡される黒い布でふき取る深馬。色の落ちた腕を見つめながらこう言う。

一度ついた染みは消えない、そうだろう、真未。

 

最後の再生のシーン、あんなに鮮やかだったヤギとヘビの絵は白黒で表現される。真未がいない世界は色のない世界だった

街にグラフィティアートを描いていくシーン、深馬は白のスプレー1本で描いていて、そこに真未が色を付けていく。2人が出会う前から。唯一違うのが、彼らが一つになった後、絵が壊された後に描く赤と黄色のアート。あのアートだけは最初から深馬も色を使っている。黒深馬のシーンだ。あの時深馬は真未を受け入れていた。いや真未に吞まれていた、のほうが正しいのだろうか。

 

 

  • そもそも真未とは何だったのか 

衝撃の展開を受けた後に考える”真未”とは何か。

概念、夢、希望、幻覚、幻想、人格、、、、そもそも本当に存在したのか、しなかったのか。

私が自由に見える?

見えるね、とっても。

 自由で才能があるように見える真未、でも結局、腕にスプレーをかけないと喚き散らすほど、何かに執着している真未は私には自由には見えなかったな。

 

深馬が妄想の中で作り出した、自分でも知らない自分の奥底に眠る本心が具現化したもの、なのかな。

僕は自分のことは自分でわかってるつもりです。先生にはわからないでしょうけど。

お前にはわからない

最後まで見終わったとき、このセリフを思い出して、深馬自身が一番自分のことを理解していなかったという事実に少しへこんだ。

私は何になりたいのかなって自問自答してたところだったから、あとから刺さった。ずるずるとこの仕事を続けているけど、特にやりたいことなわけでもないし、でもほかにやりたいことも見つからないし、そうなると今のところを飛び出すのも怖いし。今の私にジャニヲタ以外のアイデンティティーが存在しないの。君は何にだってなれるんだよっていうけど、何になれるんだろう。

 

歩くのやめろって言われてやめられる?

さいころから当たり前のようにアートの世界にいた深馬が、絵を辞めることに対する恐怖心を感じていることの表れなのかな。

 

統合失調症、多指症、秋に咲く桜 これらは異常から生まれたもので、染色体が絡む部分からも、真未は深馬の才能に依存する親が原因で生まれてきた存在だと解釈した。こう解釈した説明は、最後のブログで書き記そうと思う。(まだ書くんかい!)

 

 

 まだ噛み砕けていないところ。

・真未の部屋に紫のスプレーが残っていたこと。

・なぜポリダクトリーの活動を深馬一人の落書きで終わらせずに、ロランス朱里の手柄にしたのか。

・杏奈の部屋でとっさにスケッチブックを取り出したり、お母さんとの電話中におもむろにスプレー缶を取り出したところ(杏奈がその後ろで怖いものを見たように驚いていたところも)

・「君はなんにだってなれるんだよ」力が抜けていく深馬だったが、最終的には受け入れなかったところ。

・真未の言う死体がどういう意味合いの比喩か

北見が落ち込んで、杏奈が慰める静止中に、原田が隠しカメラを取るシーン

・真未が腕にスプレーを振る意味と、むしろ洗ってるという意味

・深馬の語りの後の真未の1人でのコンテンポラリーダンスが示すもの

 

 

 

____この舞台で深馬という役が正門良規でよかったなと切実に思いました。それも初主演で。どこかでシゲアキさんも言ってたんだけど(言ってたよね?)、いい意味で正門さんって白に近くて染まりやすくて、これが成熟した俳優さんだったらこうはならなかったなと思うし、このタイミングで正門さんが演じたことにとても意味があるのかなと思います。

深馬は結構くずだし、パンフレットの対談でシゲアキさんが話していたように、「こいつ嫌い!と一線を引いてしまう可能性があるけれど、正門が演じるから大丈夫」という信頼感。正門さんの中にある実直さ。

それはカーテンコールの時に本当によく出ていたなと感じて、会場からスタオベが起こったとき、まるでこの公演で初めてスタオベが起こったかのように、感激する姿。毎度新鮮なリアクションを見せてくれて、どこまでも実直な男だなと感心する反面、少し怖さも覚えました。あまりにも自然に喜んでくれる、あまりに自然な演技に(もちろん毎公演当たり前に起こるものではないので、心から喜んでくれているんでしょうけど)、普段から、正門良規という人物を演じているのではないかと怖くなりました。

 

 

余談。

前回のブログを更新したときに、まだまとまってないんだけどって言ったら、お友達に「また死ねなかったんだね」って言われてくすぐったくなりました。

 

 

 

*1:解約を好み、勝手気ままに振る舞うこと

染、色を汲む

 

 

 

今年もリューンの季節がやってきた。

 


違う。

 


今年は『染、色』の季節がやってきた___

 

 

 

 

 

 

 


初めましての人もそうじゃない人もこんにちは。おチビです。

 


私にとってここ2年、6月はリューンの季節だった。

6月の鳴き声は「リューン」だった(鳴き声とは)

 


2021年6月、新たな風が吹いた。

 

 


評判の良さにハードルのハードルを上げて観劇した舞台「染、色」

 


観劇後の感想は…

 

 

 

 

なかった。

 

何も考えられなかった。

 

 


どんな色に染められるかワクワクして入った舞台、

染められるどころか、“色を失った”といった感覚だろうか。

 


思考を止められた感覚。でも何かすごいものを浴びたという、間違いない感覚。

 

 


こんな感覚は久しぶりだった。いや、初めてかもしれない。

 

 

 

 

 


私はものすごい作品の目撃者になってしまった。

 

 

 

 

 

あのおしゃべりの私が、観劇後、無口だった、途方に暮れていた。なにも、何も考えられなくなっていた。

 


劇中涙が出る時もあった。ずっと目頭に涙がたまるような感覚があって、どこかのシーンで溢れた。激しく、ではなく、静かに泣いた。

なんで泣いたのか、何が刺さったのかは不明だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと言葉を紡ごうとした時の私である。

言葉は出たものの、文章にはならない。しばらくそんな感じ。

 

 

 

上の単語の羅列にも出てくるけど、印象的だった白いキャンバス。深馬の作品はずっと真っ白なままだった。最後の展覧会に出した絵も、ロランスさんに提出しようとしていた絵も見せてくれなかった。

 

 

観劇が終わった後の私は真っ白いキャンバスのようだった。より理解を深めようとした2度目の観劇、終わった後はやはり深まるどころか真っ白になった。

 

 

 

だからこそ、何色にでも染まれる。どんな考え方もできる。

 

 

 

 私なりに染、色の意図を汲み取る。

 

 

余談。

2020年、開くはずだった幕が上がらずに延期になった。その間に加藤シゲアキさんは『オルタネート』を書き上げ、高く評価され今注目を浴びている。

そのおかげか、連日観覧席(後方)には普段の活動では考えられない数の、関係者の皆々様が観劇されている。

そこで遺憾なく力を発揮する正門さん。これはきっと、きっと次の仕事につながると思います。楽しみです。

 


※ここから先はネタバレです。話の本筋に触れます。観劇前に読むことはお勧めしません。自衛してください。

※また、個人的な解釈であり、製作側の意図とは異なることがあります。

 

 

 

 

 

脚本が出来上がってから、キャスティングされたという、オリジナル舞台「染、色」

やはりオリジナル作品を0から演者たちとスタッフで染め上げていく、というのはとても面白い。私はオリジナル舞台が好きなのかもしれない。今回一応原作があったものの、原作者でなければ許されないような大変革された別作品だった。

 

  • 演者として

群像劇として、変革された「染、色」。主人公深馬(市村)だけにフォーカスを当てるのではなく、6人全員に物語があり、それが波紋のように広がって全員を巻き込んだ一つのドラマになる。いや、波紋のようなきれいなものではなく、それぞれの塗料が垂れて縦横無尽に歪な形に滲み、広がり混ざり合っていく…といった感じに近いだろうか。

私のイメージは5色の水滴を真未が筆でかき混ぜて、混ざり合った部分が黒く濁るイメージの舞台だったかなと思う。

HPの水紋きれいだよね。

 

杏奈

その中でもピンクで華を添えるのは、黒崎レイナさん演じる杏奈。

唯一原作から登場する人物である。

ただし、原作の時は”彼女”としての役割だけだった杏奈に、必要とされないことに悩む一人の女性といった群像劇のストーリーが加えられる。

杏奈はきっと多くの女が嫌いだし、また女から見て一番情が移る役でもあったと思う。杏奈はうっとおしいし、杏奈は希望。重い女、にも見えるし、健気、にも見える。

最初、それぞれの苦しみが描かれていたけど、杏奈の苦しみはあまり深く描写されてなかったように思えて、逆にそれが酷で刺さるという印象を受けた。

でも深馬にも必要とされなくて、就活に行き詰って社会に必要とされてなくて…自分の存在意義を問いただす場面もあった。そしてただ一人、良い方向に変わっていく場面も。なんだ、めっちゃちゃんと描かれてるじゃん。

 

杏奈の着信音がエセPretenderなの、面白いよね。っていうか初見の時、Pretenderだと思ったら微妙に違って気持ち悪かった(笑)

君の運命のヒトは僕じゃない
辛いけど否めない でも離れ難いのさ

杏奈と深馬を体現したような歌詞。

 

 

杏奈が北見と原田に「深馬くんってどんな人?」って聞いたとき結構やばいなって思った。あーこの人表面的な人間なんだなぁって。才能とか主席とか顔とか顔とか顔とか(違)私、ちゃんとした就活をしてないので、面接のノウハウみたいなのわからないけど、就活の時も型にはまった上辺なことしか言えなくて、落ちて。そりゃそうだよなって思ってみてた。黒崎さんも言ってたけど、たぶん杏奈って深馬のことよくわかってないんだよね。

杏奈の強かさも最初好きになれなかった。北見の気持ちを知りながら深馬のことを北見に相談する杏奈。"他に女ができただろう"ことを分かりながら、わざわざ自分に気のある北見に相談するあたり、めちゃくちゃ嫌な女。ホンマに北見と杏奈なにもなかったんか?

 

でもだんだん情が移ってくるときもある。

「たとえ私の知らない深馬くんがいたとしても、それでも私にとっては大切な人だよ」「好きだよ、私は…」

杏奈お前ぇ…健気…このセリフ苦しい…。全部、全部わかっている杏奈のか弱くまっすぐな言葉。明るくふるまうようにポリダクトリーの話をするときも少し震えた泣き声のままの杏奈。

周りから「私が幸せにしたるから深馬と今すぐ別れろ!!!」って聞こえてきそう。

なんで杏奈はこんなに大切にしてくれない深馬のこと好きなんだろう。

っていうか杏奈って本当に深馬のこと好きなのかな。なんであんなに都合のいい女になってしまうんだろう。

 

杏奈はまちがいなく現実世界を生きていたんじゃないかと思う。自分にとって都合のいい言葉をくれる真未に対し、深馬が欲しがる言葉を与えられない杏奈。周りからは理想の彼女だけど、当人にとっては都合がいいけど理想ではない彼女。現実世界の象徴では?

そして最終的には大企業への就職も、深馬も手に入れた杏奈。杏奈黒幕説唱えたくなるのもわかる。”いい人は悪い人かもしれない”からね。結局杏奈だけが勝ち組じゃん。

杏奈は結局1人で変わったわけだけど、杏奈はどうやって変わったんだろう。やっぱり新しい男…?(えっ)

自分のことを好きじゃないことをわかりながら、付き合い続ける杏奈は都合がいいなとも思うし、強いなとも思ったりする。そんなセリフないけど、きっと最後は「深馬くんどうしたの?大丈夫だよ、深馬くんこそ大丈夫?何かあった?」って優しい声が聞こえてきそう。

 

でも杏奈は1人で変われたから、深馬がいなくても自立できたから、深馬が助けを求めてきた時、ハッと目が覚めたりするんじゃないかな。人って追いかけるときは必死だけど、手に入るとどうでも良くなる時ってあるじゃないですか。自分が苦しんでるとき、彼は全然自分に向き合ってくれなかったし。

「私もう、深馬くんがいなくても生きていけるよ。深馬くんなら自分で変われるよ、だってすごい人だもん」なんて言って苦しむ深馬を見捨てる…なんてエンドもあるかも知れない。そんなことされた暁には、深馬もう立ち直れなくなるけど。

そこは、作者が返答をこちら側に委ねたので、無限のストーリーがある。

ところでここでPretenderの着メロの話に戻るんだけど、″ひとり芝居″や″観客″、世界線の違いっていうところがやたらしっくりくる。別れを選ぶ前兆かも知れないなって。あのイントロからここまで歌詞に引っ張られてしまうの、さすが髭男先生だな。

でもまぁ最終的には希望を与えてくれる部分があると話しているところや、黒崎さんの演じ方的に、今回の染、色にはそんな終わり方はないんだろうな。上はただの可能性の話。

 

杏奈の衣装

登場の度に衣装を変える杏奈。かわいらしい清楚系の衣装に、リクルートスーツ。あまりにもころころ変わるから気になる。声色だけでなく衣装でも多面的な人格を表しているんだろうか。

就活シーンで「様々な考えかたを学んだので、物事を多角的に柔軟に考えられる」とアピールすると、「芯がないのではないか」と指摘される杏奈。「自分の考えがないわけではなくて…」と反論するも、

コロコロ変わる衣装は彼女の不安定さ、ブレを表しているのか、はたまた、いつも違うおしゃれな服を着ている理想の彼女像を作り出すためなのか…。

 

北見

アミュの松島庄汰さん演じる北見。ちょっとチャラめのTHE・大学生って感じの青年。私はちょっと好きじゃないな。北見を演じている松島さんの第一印象は、あ、この人リア恋枠ですね?って感じ。

喧嘩で強く深馬とぶつかり合う場面もあるけれど、なによりセリフのないシーンでの表情やしぐさで、妬み嫉みが表現されていて、北見の葛藤が見える。ちょっと感情に余裕のないところとかリアルな大学生を演出している。好きな女の子に気持ち届かなくて、半ばやけくそみたいな感じで遊び歩くのかな。大学の時、そんな子いたなぁ。

 

北見はあんまり深馬のこと好きじゃなかったんじゃないかなと思う。才能は認めてるし、友達だと思ってるけど。いや、私、男の友情についてはよく分かんないんですけど。恋愛も才能も自分の1歩上にいる深馬に、劣等感を感じずにいられるわけがない。

ちょっとよくわからなかったのが、真未の「ひどいなぁって。こんなの小学生の時に作ったのと一緒だよ、発想が砂。」も、深馬の「北見のほうがもっとすごいのに…」も、両方本音なのかな。どちらも上辺の言葉には見えなかったし、でも矛盾しててどっちが本音かわかんない。

花見のおばあちゃんのボケも、前澤の100万円が〜のくだりも、深馬や杏奈が全然余裕なくて全スルーされてるの可哀想すぎません?笑

 

原田

こっふぃーさんこと小日向星一さん。ミッフィーちゃんみたいでかわいいな。杏奈の次にこちら側に近い存在かな。でも原田もどうやら美大に現役合格してるっぽいし、やっぱり彼も十分才能ある側の人間なんだろうな。素人にはその違いは分からないけど。

面白いなと思ったのが、正門さんも好きだという、北見原田杏奈の3人が深馬のいないところで深馬のことを話すシーンでのこと。

北見:自分はこの先こうなるんだろうってなんとなくわかる

原田:可能性が広がってるときって、一方で閉じていく可能性もあるんだよね

杏奈:みんなの言ってること全然わかんないよ

 この時杏奈はメインステージから降りていて、2人との間に10センチくらいの溝があるの。

 

優しい原田から出るマイナスイオンに癒されつつも、心の根底にある原田の一言が刺さる。

圧倒的才能を持つ深馬と北見と一緒にいる原田。これも"劣等感"かな。「自分が虚しくなる」と話す原田。

でも先生、俺以上に2人のことを気に入って

好きな人がこっちを見てくれない、と言う苦しみはどこか杏奈と通ずる部分もあるような。原田、めちゃくちゃ抱きしめたくなる。

 

原田と深馬の関係も好きです。深馬、原田のことはきっとちゃんと大切にしていて、無意識の間に傷つけてしまうこともちゃんと申し訳なく思ってる。

結局原田が滝川のことを好きだったってことは事実だったし、それを誰にも言っていないことも事実だった。深馬自身が勝手に見て気づいたこと。

 

原田のファインダーにはきちんと何か写ってた。あれ本当になにか撮ってるのかな。原田がファインダーをのぞくとき少し猫背気味で前のめりに撮るんだけど、喧嘩してるときや、北見が嫉妬に駆られているいる様子を少し後ろめたそうに撮るときは、背筋がしゃんとしているの、やっぱり抱きしめたくなる(ただの感想)

北見が落ち込んで、杏奈ちゃんが慰める静止中に、原田が隠しカメラを取るシーン。あれは現実世界でも起こっていたこと。あの演出にはどういう意味が?

 

寂しい時に寂しいって言えないんだよ。

俺なら好きな人に2ヶ月会えなかったらオールバックにするね。

って言ってた原田が卒業の居酒屋シーンでオールバック姿で現れるの、あぁ、好きな人(滝川先生)が遠くに行っちゃったからだよね、原田。切ない。

 

原田が「絵を壊したのは先生じゃないよ、いつか使えればと思って隠し撮りしてた」って言うときの表情、知らない女の人が壊してる映像だとあの表情にならない気がするんだよね。

原田は真未のこと知らないから、真未は深馬としか会ってないから、パラレルワールドがあった訳ではなく、深馬には自分が真未に見えていただけ?あの時点で原田の目には、スマホには、元々深馬が壊してる姿が映っているんじゃないのかな

私たちは深馬の目線で見せられてるので、真未が壊してる映像だけど。

 

  

滝川

謎。一番謎。

深馬が信頼できる語り手ではないので、どこまでが本当の滝川で、どこからが深馬の作り上げた滝川像なのかは不明。やばい人かもしれないし、ちゃんとした大人かもしれない。

でも、私は滝川はまともな大人だったと思います。多分。なによりも原田が好きだったという事実が、滝川のまともさを助長させているような(原田の圧倒的信頼感)

 

滝川のセリフ、すごく印象に残っているのでちょっと備忘録。

なんでお前が、俺の夢を叶える

15年ロランス朱里に認められるために努力してきた

もっとあがけよ…じゃなきゃ俺の時間がさぁ

当てどころのない滝川の怒り。20歳前後の登場人物の中で1人大人な、孤独な先生。

あまりにも滝川のメッセージが強くて、そこに岡田さんの表現がプラスされて、強い強いシーンになる。あのシーン、深馬としてだけではなくて、正門さんとしても吞まれるんじゃないかな、迫力に。

 

 

これを描いたやつのふりをしていれば、ふりでも続けていれば、何かつかめるんじゃないか

誰かの力で、誰かになろうとしている。そうやって非凡を気取ろうとしている。

このシーンは結局、実際は存在しなかった時間なわけで、全部深馬の中で別の世界で深馬が深馬自身に投げかけている言葉として解釈するのであれば、あまりにも酷な言葉である。僕は天才ではない、平凡だ、と謙遜しながら、自分の才能を回りに認めてもらいたいという深層心理があるはずの深馬が、自分自身に「誰かの力で才能があるように”気取ろうと”している」って投げかけているって、あまりにも虚しくないか。

本物を演じていたら本物になれる

これは原田の言葉でいちばん強く残った言葉。友達を演じたら本当に深馬と北見と友達になれた原田の言葉。滝川に共感する原田の言葉。

ちなみにPretenderは「何かのふりをする人」という訳になる。

意味?意味なんか最初からないんだよ

この言葉、聞くとしんどくなる。でも嚙み砕けなくてよくわからない。いや、感覚ではわかるんだけど頭が理解しようとしない。ただ、鋭利な言葉だなって。

 

全部、滝川がやったことにしていいよ

深馬がポリダクトリーとして世間に評価されていたことに、背を向ける。つまりやっぱりアートの世界から逃げたいのかなって思いました。

 

 

 

 

  • 演出として

まずどこまでが、演出でどこまでが脚本かわからないんだけど。

 

  • 白と黒

深馬が最後の展覧会に出す絵の制作をしているところから、始まる。

その時彼は、白インナーにベージュ(白っぽい)のズボン

大学の友達としょうもないことで笑いあったり、彼女といちゃついたり、将来に悩んだり、普遍的な日々。

 

アーティストとして、なかなか作品が完成できないことに悩む深馬。納得のいかないまま出した展覧会の作品。ここで先ほどの服にベージュのシャツを羽織る。突如真っ黒い誰かが現れ、深馬の作品に手を加えて去っていく。

何かを確かめるように、深夜に描くグラフィティ。完成できずに眠り、再び現れる真っ黒い誰か。

ある日、ついに杏奈からの電話で目を覚ました深馬は、真っ黒い誰か=真未と対峙する。

 

 自由さとあふれる才能で、深馬を虜にしていく真未。ついに深馬と真未は一つになる。

 

翌朝、何者かに自分の作品が壊されていることを知るとき、深馬は黒シャツに黒ズボンで現れる(中に白インナーを着ている)

ここから深馬が強く真未に染まる。そしてここから葛藤と絶望を強く感じていく。

 

1週間後、熱中症で倒れていた深馬は病院で目を覚ます。

ここで深馬はグレーのパーカーを着ており、創作意欲がなくなり杏奈といる時間が大切だと感じるようになった、真未とは会わなくなったと語りながら、グレーのパーカーを脱ぎ、最初と同じベージュのシャツを羽織る。

もう一度会ってしまったら、何かが変わる気がする。

違うな、戻ってしまう気がする。

一度ついた染みは消えない。

そう語る深馬。最初と同じ状態に戻っているように見えて、実はズボンは黒いままだ。

一度ついた染みは消えない…か。

 

そしてここから始まる2度目の再生(種明かしシーン)で最初に出てきた白にベージュの衣装なので、深馬が一人だったということが目でわかる。すごい。

絶望と喪失感をまとった深馬のバックに、桜の花びらが舞う中にいる真っ白のワンピースの真未という構図で終わる。

 

深馬が真未に染まっていく様子が衣装で表されている。舞台ならではの演出で可視化されていて、とても変化がわかりやすい。

 

この深馬の衣装に対し、一つ疑問点が残る。

作品を壊したのは、黒深馬ではなく、白深馬であるという点。

作品を壊す=真未の行動であったというのは1度目の展開で出てきているんだけど、真実のターンでは、(真未=深馬なので)深馬が壊した。ということがわかる。作品を壊す深馬は真未に染まった黒い深馬ではないのか。

そもそもあの世界には真未がいなかったのだから、黒深馬という概念も存在しないということなのか。

 

真未と深馬がともにグラフィティアートを制作する瞬間が、コンテンポラリーダンスプロジェクションマッピングで表現される。すごい、の一言(語彙力の欠如)

息をのんで見入ってしまう、吸い込まれるような気持ちよさ、わくわくする気持ち。見ると思わず鳥肌が立つし、たぶん次見ても鳥肌が立つと思う。正門さんと三浦さんの息の合った(息の合ったというより一体化したのほうが正しいかもしれない)一糸乱れぬコンテンポラリーダンスはこの舞台の見物だと思う。

音、映像(アート)、振り付け、ダンス、照明。シンプルな衣装だからこそ引き立つ周りの演出。全部全部素敵空間。

そしてまた描かれるアートが美しいんだよね。あのシーン大好き。最初の稽古から息があったという二人…選ばれるべくして選ばれた二人だな…と…好き(突然)

真未とグラフィティアートをする深馬があまりにもいきいきしているから、よりこの後の展開があまりにも残酷で虚しくなるんだろうな。

 

  • 再生の場面

ラストの深馬の1人芝居。(体感)約5分間全く台詞がない。斬新ですごいな…と思った。

それでいて、今までの出来事は深馬が一人でやっていたことで、真未がいなかったことを感情と照明や音楽等の演出のみで表現する。そして台詞なしで表現する正門さんの表現力。

スプレー缶の振り方、目に輝きをともしてグラフィティアートを描く姿、すべて自分一人でやったと知った(思い出したが近いのかな)時の絶望の表情、そんなはずないと真未の部屋に向かう姿、天井の染みを見上げ「なんだ、真未はやっぱり存在したんだ」と安堵して電話をかける姿、音として流れてはいないのにはっきりと観客の耳に聞こえてくる「おかけになった電話番号は、現在使われておりません」という機械音、真未がいないことを実感する自慰、そして番号を消して杏奈に縋る姿。

正門良規1人の表現力と観客の想像力に任された時間。舞台の演出として最高だった。

 

 

 

  • 脚本として 

「脚本を因数分解して、再構築する」

以前、傘を持たない蟻たちはのドラマ化したときにシゲアキさんが述べていたこと。

相変わらず面白い表現だなと感心する。

今回の染、色も例外ではなくこの通りで、通ずる部分はあるものの、全くの別作品である。と私は思う。

 

秋に咲いた桜は次の春も咲けるのかな

OPで深馬が引っ掛かり、深馬のいないシーンでもこの話題が出てきたり、ラストシーンの桜が舞う中の真未の姿は、このセリフにかかっているのかなと思う。

 

そしてシゲアキさんの自作詞曲の中に出てくるこの歌詞。

秋に咲いた不時の桜は
次の春も咲けるのだろうか

 「星の王子さま」より

 

この思考は5年ほど前からシゲアキさんの中に存在したんだなぁ、と思いにふけてみたりする。あまりにも酷似したこの歌詞とセリフ。何か関係あるんじゃないかなと歌詞を読み解いてみるんだけど、いまいちしっくりくるものは見つからなかった。

わざわざ意図的にこのセリフを入れたってことは何か、このソロ曲にかかってるんじゃないかなぁと思うんですけどね…

 それ読み解くにはまず星の王子さまの解釈から始めないといけないので時間ありません(笑)

 

「染色」が「染、色」になったわけ

評論家みたいなことは言えないけど、見ていると落ちつく。でも一筋縄ではいかない感じ。これから先何度も思い出すんだろうな。

 

元々よかったけど、見れば見るほど吸い込まれる 。さすがだね、深馬くん。

アートに対して素人な杏奈が述べる言葉。前述が展覧会の作品を見た1回目の感想。後述が深馬の作品に真未が手を加えた後、2回目に見た感想。

今作も素人の私から見ればそんな感じ。執筆に関して詳しいことはよくわからないけど、加藤シゲアキがつくった「染色」が加藤シゲアキによって「染、色」になってより吸い込まれる感覚。ちょっと似ているかなって。

 

今回、舞台化するにあたって、タイトルを全然違うものにするか迷ったうえで「、」を加えることにしたシゲアキさん。ちなみに、シゲアキさんがタイトルを書いたときは「染→、→色」でそのままだったけど、舞台のOPの時は染色と間に1滴染み落ちるように、後から付く感じ。あれは永遠に落ちることのない染みを表しているのかな。

なぜ「、」を入れたのか、本人から語られてはいないので、勝手に汲み取っていきたい。

 

大きな枠組みでいうと、『受け取り手によって受け止め方を自由にしてほしかったから』かと思う。

まず1つ目に「染○○、色」と様々な受け取り方ができること。

染まる、色

染める、色

染まれ、色

染みる、色____

 

あなたなら何を入れますか?

私は 「染みついた、色」が一番しっくりと来るかなって。これは深馬視点で話しているからであって、杏奈からだったら「染まってしまった、色」かもしれないし、

真未だったら「染まれ、色」かなとか。でも私には真未が染めていくというよりは、深馬から染まりに行くような、染みこますようなイメージ。

どんなに時間がたっても一度ついた染みは消えない

染まるというよりも染みついて消えない感じ。実際、深馬から真未という染みは消えていなかったわけだし。これからもずっと染みは消えないんだろうな。

ポスターに使われている”滲むゆくえはしらないかたち”の「滲」という漢字は、送り仮名に「みる」をつけて「滲みる(しみる)」と読める。滲みるはしみ込むイメージ。

 

観劇された方が忘れられない、まさに”染みつく”舞台になると願っています。

(シゲアキのクラウド2021.05.29より)

 

 2つ目に余白を持たせたかったということ。

「、」をいれることで少しできる余白。

抽象的な演出をする瀬戸山さんに託したいと思った今回の戯曲。

 わざとあいまいな表現や矛盾を残し、世界線をぐちゃっとしたまま終わらす。

いや、終わらせない。

 

作品を完成させることが、こわい。と話す深馬。

終わらせたら死ぬから、自分の手から離れたら観客にしかなれないから。

 

矛盾を残すことで、シゲアキさんはこの作品を「殺さなかった」のではないかと思う。

手を加え、余白を残し、未完成なまま世に放つ。シゲアキさんが解説をしない限りこの作品は死なない。

でもシゲアキさんは絶対解説をしない。だから「染、色」は生き続ける。

シゲアキさんの中で、正門さんたちの中で、私たちの中で。

 

 

 

 

 

余談。

理解できない感覚が気持ちいいだけ、酔っぱらってんのよ

というセリフを真未を通して私たちに伝えてくるシゲアキさんはずるい。

誰が私たちをこんな考察魔にしてるんよ。

 

コロナ後初めて、ジャニーズのコンサートが開催されました

初めましての人もそうじゃない人もこんにちは。おチビです。


8/29に行われた『Lil かんさい FIRST LIVE 2020 NEXT STAGE』に行ってきたので、後世のために備忘録を残しておこうと思う。
大規模会場でのコンサートの中止が決まり、とりあえず現在決まってるコンサートは8/29~8/31の『Lil かんさい FIRST LIVE 2020 NEXT STAGE』と9/2~9/6の『Aぇ! group Zepp LIVE 2020 STARTING NOW 413』の二つだけなので、役に立つのかはわからんけど…


1.当選~公演当日まで
複数枚当選の場合は同行者登録が必要になります。
代表者から同行者に「同行者登録フォーム」のURLを送る

受け取った同行者はURLにアクセスし、メールアドレスを入力する

そのメールアドレスに登録フォームのURLが届くのでアクセスし、【氏名・電話番号・(メールアドレス)・ログインパスワード*1】を入力

来場の際の注意事項にすべて同意し、【来場する】に進むと同行者登録完了

代表者には登録された氏名とメールアドレスが確認可能。同行者からは代表者の情報は特にわかりません。
そして、代表者には入場時間の案内があるので、確認して同行者全員に連絡しておきましょう。代表者が言わないと同行者には入場時間の指定があることすら知らされてない状態。
今回だと、1回目が開演1時間前~30分前、2回目が開演30分前~開演まで。密を避ける目的なので、時間は座席には関係ないです。お隣の組が割と遅くまで来なかったので、お隣のグループとは極力時間をずらしてあるのかも?



2.公演当日~入場前
代表者が「来場に際しての確認事項」に同意

同行者へ「来場に際しての確認事項」ページへのアクセスURLが記載されたメールを送付

「来場に際しての確認事項」アクセスのメールが届くので、再度確認事項をチェックし、来場の有無を選択。
(ここで「来場しない」を選ぶと、別の同行者情報を設定することが可能)
ちなみにもし来場しないときにも、全員が確認事項にチェックをつけてどちらかを選択しないとQRコードを表示することができないので、事前に同行者登録を依頼している場合は気を付けたほうがいいです*2

全員の同意が得られると代表者のQRコードの表示が可能になります

さらに、入場時にcocoa接触確認アプリ)の提示が必要になるので、インストールと登録を済ませておきましょう。
スマホ持ってない場合はそれを申告したら通してもらえるんだろうか…?ジャニヲタには少ないだろうけど、子供に連れてこられた親とかだと全然ありそう…


3.入場
今回の会場は Zepp Namba でした。ここから先は会場によって異なる部分も出てくると思います。

会場外にも「待ち合わせの際も距離を保ってください」といった表記の張り紙が見られました

入場待機場所に入る前に代表者がQRコードを表示して公演日時の確認を受け、中に入る

前後1m間隔にテープで印があるので、したがって並び、順番にcocoaでの非接触確認と検温(おでこ)を受ける
今回は3レーンあり

発券のレーンにはスタッフさんがあいたところを誘導して下さるので、同行者は縦にまとまって2列で待機

発券時は代表者が自分でQRをかざし、自分で発券されたチケットを取る

手のアルコール消毒を受け入場

外に張り出されていた紙と消毒の順番違った
登録内容確認した時点で予想はしてたけど、本人確認はありません。
感染者が出た時の連絡用という感じですね
初の取り組みなので、参考資料にされるのか、めっちゃ入場からハンディカメラついてて笑っちゃう。公演中も3台くらいカメラあったけどモニターもないので、収録というよりは資料用かなといった感じ。


ちなみに今回の注意事項は以下の通り

・本公演では公演中、スマイルアップシールドの着用をお願いいたします。
・会場内のお手洗いは数に限りがございます。混雑緩和のため、事前に済ませてからご来場いただけますようご協力をお願いいたします。
・会場内でのドリンク販売は、ペットボトルのみとなります。
・ロッカーと喫煙所はご利用できませんので、あらかじめご了承ください。

応援につきましては、うちわ・ペンライトなどの応援グッズの使用と、皆さまの笑顔、大きな拍手でお願いいたします。
感染予防対策へのご理解、ご協力をお願いいたします。

持ち込みできる飲み物もペットボトルのみです
お手洗いは別に規制されているわけではないので利用できます



4.入場~開演
会場内は一方通行で反時計回りでした。
客席も上手側が入口、下手側が出口になっているので、お手洗いに行くときは会場をぐるっと回る感じです。
まぁ会場が小さいのでそんなに面倒でもない。
あとZepp Nambaは10分に1回換気されるシステムだそう。

客席は全席椅子が設置されていますが、前後左右1席ずつ間隔を開けての着席になります
着席する座席には噂の『スマイルアップシールド』が置いてあり、隣の席には「この席には着席しないでください」といった張り紙がしてある。
シールドの上に座ってしまった人結構見たのでみんな気を付けてね(笑)
他界隈では空席に荷物を置いてはいけなかったりと聞いているけれど、ここは置いていいらしい。
開演10分前くらいのバックの子の影ナレ曰く『スペシャルシート』と称していて、荷物を置いてもいいですし、うちわをおいてもいいですし、おすし!らしい(かわいい…)

スマイルアップシールドの着用タイミングは正直お客任せ。スタッフさんが「会場内ではスマイルアップシールドを着用してください~」と言いながら通路を回っているけれど、開演までに個人に声をかけたりはなかった。公演中にしてない人がいたら声かけるのかまでは知らんけど。
私は開演までに感覚に慣れておきたかったので結構早く装着してみた。
マスクに通すタイプのシールドなので髪が崩れたりの心配は不要。通す部分の上下に引っ掛けるところがあるので、紐タイプのマスクのほうが安定する。でも立体マスクタイプでも使えると思う。

サイズ感と装着イメージ

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スマイルアップシールドのサイズ感
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ごめんねくまさん、ちょっと借りるね

上の文字邪魔じゃない?という意見も見たけど、文字は全然頭の部分なので一切視界に入ってこないよ!
やっぱりシールドを介するとちょっと白っぽく視界が悪くなる

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スマイルアップシールド着用時の視界イメージ

ちなみにダイジェストここに載ってるから見て(突然の宣伝)
https://youtu.be/ZSMaZ3jN7sM


私は眼鏡用の曇り止めを持って行ったので待ち時間の間にスプレー

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確か眼鏡屋さんで600円くらいで買ったやつ


5.いざ開演
・座席
所感は「前後左右1個開け最高!」目の前に人いないし視界良好、荷物は椅子の上におけるし、団扇も置ける。超快適だった。連番でも1個開けて隣くらいならそんな孤立感はない。4連とかだと端と端さすがに会話できないだろうけど(笑)まぁそうするための仕組みだししょうがない。

・歓声
絶対に声を発してはいけない24時!という訳ではない。ただ極力みんな抑えるようにしている。でも時々漏れる(笑)約600人の「ひぇ…」の集合体みたいな声が曲始まりに時々。
さすがに登場の瞬間だけはいつもの歓声が出てしまってた気がするな…
でもキメ台詞ではみんなちゃんと大人しくしてた。静かに崩れ落ちた人いたけど
MCは遠慮気味な笑い声の会場といった感じ。反応は拍手で!

・C&R
声が出せないのでクラップで応える。でもペンライトも団扇もOKな公演だったからみんな手がふさがってるので、クラップの音が小さいのが残念。
C&R曲ではタレント側から団扇ペンライト置く指示したら一体感出ると思うな。
ちなみに関西ジュニアわかる人には伝わると思うんだけど、ロマンティックの「恋してるかい?」\もちろん君に/「恋してるかい?」\あなただけに/「恋してるかい?」\君がすべてさ/という超楽しい名物C&Rに応えられない拷問を受ける。超辛い。ついでに私のペンライトが壊れた。辛すぎ(知らん)

・スマイルアップシールド
個人的には基本思ったより気にならん。開演前に気になってた白っぽさも始まってしまえば気にならん。開演前はシールドずらしたら上のほうは肉眼で見えるなぁとか考えてたけど、中途半端なことすると境界線のほうが気になるし、感染対策にもならないので辞め。
私は前述したように曇り止めをしていたので、シールドが曇ることは一切なかった。多分使うマスクとか座席の位置*3とかにもよるかもしれないので、曇り止めしとくといいと思う。備えあれば憂いなし。
口の部分が開いているシールドなので、飲み物はマスクを上げれば飲める。ストローじゃなくても。まぁストローのほうが飲みやすいと思うので、備えあれば(略)
ライトの反射もそんなに気にならなかった。
ちなみにシールドの内側にマスク通してね。ちらほら逆の人いたけど逆につけるとシールドがべったり頬について不快感すごいので間違えないでね(最初間違えてた人)

・目薬
目薬をさすのがちょっと大変。ドライアイの敵。でもシールド引っ張ってずらして顔から離せば装着したままでもできる。これは慣れ。

・マスク
私は不織布白マスク。前述したとおり、紐タイプのほうがつけやすいと思う。シールドには黒マスクのほうがいいと情報を入れてたんだけど、不織布黒って全然見つからなかったので、白で挑戦。確かにシールドにマスクちょっと反射する。マスクの上部点々のところが視界の下あたりにぼんやり見える。1度気になると神経質だとうっとおしいかも。私は許容範囲だったけど。シールドを上に引っ張って顔にくっつけると◎鼻の上に引っ掛けたほうがいい。ちなみに黒だと反射しにくいらしいけど持ってないので検証できず。
会場内はよく空調が効いていたので不織布でも暑くなかった!
サイズの大きいマスクだとズレやすいっていう意見も聞いたし、ぴったマスクのほうがおすすめっていう人もいるし、個人差がかなりありそうなので、不安な場合は数種類持って行っとこう!

・眼鏡
会場で試してないのであれだけど、まぁシールドと眼鏡の相性はよくないと思う。別に視界がゆがむほどではなさそうだけど、前述したマスク反射が避けられない感じある。眼鏡がある以上顔に寄せることもできないし、眼鏡にもマスク反射するし。普段眼鏡でも、いけるんならコンタクトにしておいたほうがいいかもしれない。知らんけど( )

・涙
これが私にとっては大敵だった(笑)
曇り止めが強かったのか、泣いても一切曇りはしないんだけど、涙が拭けないので垂れ流すままといった感じ。さすがにその時は視界最悪だし、マスクに流れるの気持ち悪い。目を触るにはシールドの上から手を突っ込まないとだめだった。だれかいい方法を見つけたら教えてください。これもコツつかめば解決するかも。
思い切り泣けなかったバカヤロー!!!!!いつもならわんわん泣いてるところめっちゃ耐えた。

・双眼鏡
使える!全然使えるよ!双眼鏡使えないって情報結構見るけど、いつも通りめっちゃ双眼鏡使った~!
目にぴったりつきはしないので、多少視界は狭くなるけど。シールドは柔らかいので上から目に押し付けたら全然使える。一応今回私が使ったのは実視界6.2°なのでもともと視界が狭い双眼鏡には厳しいのかも…?会場では試してないけど4.6°の双眼鏡だと厳しそう。眼鏡つけてても覗いたらある程度見えるなら持っていく価値あると思う。
2列目でも双眼鏡使いたい族だから使えてホンマによかった~

・アンコール
これもコールができないので手拍子でコール…してると2部からはバックの子がまた影ナレで出てきてくれて代わりにコールをしてくれたので、それに合わせて客席はクラップ。声は出せなかったけど、会場に\リトル/パンパンッ\かんさい/パンパンッが響いたのうれしかったな。あちゅすみ*4ありがとうな。1部はなかったから突然のことだったのか最初はグダグダだったのも可愛かったよ。

6.終演後
終演したらドームみたいにステージにスタッフが出てきて、規制退場のアナウンス。
終演後の退場と電車が一番の密ポイントなので。
会場後方から順番に3列ずつくらい1階と2階交互に呼ばれて退場。後方の人は退場準備早めに。
いろいろ対策をして開催をしてくれているのだから、寂しいけど会場付近で語り合ったり、みんなとお酒を酌み交わしたりは今は我慢…そこで集団感染したら○○のファンと取り上げられてしまうのでね。帰宅するまでがコンサートです。



総評
やっぱり生の現場は楽しい今回の論点はそこではない
シールドの取り扱いに関してはコツをつかめば基本的に問題がないといったところ。

いつもの荷物に加えて用意しておくとよりいいものは、
・曇り止め
・ペットボトル用ストロー付きキャップ
・マスク複数(泣く人は替えのマスクも)
かなぁと思います。

以上!







Lil かんさい 初単独公演おめでとうございました
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*1:これを忘れると来場確認ができなくなってしまうので注意

*2:こんなこと言いたくないけど、悪意のある人間も存在するので…

*3:ステージに近いほうが熱気はあると思う

*4:バックについていた伊藤篤志くんと角紳太郎くん

冷やし中華はじめました。

丈りゅちぇがまだ丈りゅちぇではなかった頃、2013年冬、私は大西流星くんに出会い、その3ヶ月後に藤原丈一郎くんに出会いました。


だがしかし、2014春は私にとって2人目の担当、神山智洋くんとの出会いがあった。7年間担当1人で生きてきた私には、担当が増えるというのはあまりにも大きな事件で、あまりにも楽しい毎日だった。
これ以上は無理だった。




でもWESTさんが抜けた新体制の関西ジャニーズJr.も好きだった。日々大好きになった。新人ちゃんも1日で覚えた。「関西ジャニーズJr.」というファミリーが大大大好きになった。


2015年春、自担神山智洋くんがいる空間*見学でステージ上に上がってきた で本格的に大西流星くんに落ちる。メインを張っていた紫耀廉が抜け、私の大好きな大西畑るたこじ時代が来る。
春になると藤原丈一郎くんを大好きになる。夏になると落ち着く。冬にじわじわこじらせて、また春になると大好きになる。そんなことを繰り返していた。


2017年冬、狂ったように松竹座に通った。大西流星くんのメインコンサートと藤原丈一郎くんとベテラン組の少人数コンサート。楽しかった、楽しすぎた。どちらのコンサートでも赤いペンライトを振るのが楽しかった。
2人の主演舞台を見て、また好きを募らせた。





2018年秋、突然推しの2人が同じグループになった。何事。
赤のペンライトは青とオレンジになった。オレンジのペンライトないし。何事。*1
今まで丈くんと流星くん2人のショットは貴重だった。
2015冬のクリスマスプレゼント交換、デート、2016夏のアメフリ、エスパージャンケン、2017春の妖精さんタイム。どれもが貴重だった。
それが毎月、毎週のように更新されるようになった。本当に何事。
ついに初全国ツアーで2人のパートが出来た。しかもオリジナル曲で。「僕の常識 覆る音聞きたい」エモ。
Love rainbowにも長いパートもらったね)
毎日が何事の連続。



でも頑なに推しで、あくまでも担当ではなくて、何が違うのかはわからないし、圧倒的に自担よりも推しのほうが熱量大きかったけど、それでも推しで。あとここまで来たらタイミングもわからなくて、、、とか
掛け持ち4人多いしな〜グループ内掛け持ちなんかやだな〜とか色々思ってたんですけど、しょうがない!2人とも好きだもん!
っていう結論にやっとたどり着いた。ただ本当に目が足りない。し、同時に客席来たりするしペンライトも間に合わなくて緑振ってたりする(アホ)



巡り行くDDのソートでもずっと上位にいるお2人。

「こんな好きな人に出会う季節二度とない」*2
たぶんそんな感じ。それも違うか。(分からん)





てな訳で、
冷やし中華丈りゅちぇ担1年生はじめました。
よろしくお願いします!素敵な景色を一緒に観に行こうね。

2020.08.03

*1:あけおめで出た

*2:ツアーの前半ラストがこの曲なのめっちゃ良いよね

リューンとは愛だ②

初めましての人もそうじゃない人もこんにちは。おチビです。

もう今回は私の愛する「リューン〜風の魔法と滅びの剣〜」のメモ?考察?をただただ書き記すだけの回です。
妄想がめちゃくちゃ盛り込まれています。全部私の見解です。





まずはもう1度、簡単に物語のあらすじをおさらいしたい。


10年前、5歳の時に新月戦争によって家族や故郷を失ったリューン一族のリューン・フロー(藤原丈一郎)とリューン・ダイ(大橋和也)は出会う。平和の国・ルトフの里の長・フローリア(春風ひとみ)に拾われ、里の人たちに愛され、フローリアの娘・エルカ(浜崎夏帆)と共にまるで家族のように平和に暮らしてきた。
ある日、3人の好奇心からルトフの里に伝わる“滅びの剣”を蘇らせてしまったことにより、平和なルトフの里に悲劇が訪れる。
“滅びの剣”が隣国ナダージアの手に渡ることを恐れたカダ王国のダナトリア(原田優一)が、“滅びの剣”を手に入れるべく、ルトフの里を襲撃する。そのダナトリアはダイとフローの故郷を襲撃した張本人であった。復讐心から“滅びの剣”を手にしてしまったダイは、ダナトリアだけでなく、剣の魔力で大好きなルトフの里の住人まで敵味方見境なく斬りつけて何処かへ消えてしまう。
「俺が道を誤った時はお前が俺を救ってくれる。そうだろ?」「うん、約束する。この身を呈してでも」この約束を胸にフローはエルカとナダージアからダイス(ダイヤモンドユカイ)の弟子になりたいとやってきた男・ファンルン(溝口琢矢)と共に、ダイを救うため(=ダイを殺す)の旅に出る。
ダナトリアに腕を斬られ、裏切ったファンルンに耳と舌を斬られ、身も心もボロボロになったフローは果てでついにダイと対峙する。







リューンは開演1,2分前から始まる。ぜひみんな早めに席についてほしい。
ザワザワと約1000人が各々好き好きに話していた空間が、開演の時間が近づくと客電が落ちるのを待たずに、客席自らピタッと静かになる。

実に幻想的である。これもリューンの持つ魔法の一つかもしれない。

これはどうやら初演の初日からの現象らしい。(再演の大阪公演はそうならなかったのが本当に残念だった)
会場全体が静まり返った空気感の中、固唾を飲んで1音目のコーラスがなる瞬間を待ちわびる。自分の鼓動の音が聴こえてきそうなくらい緊張する。

これもリューンを愛する、リューンカンパニー(観客)の愛だ。


♩調和のシンフォニー*1

光と声の融合 神秘的な空間に一瞬で吸い込まれる。神秘的な空間に今後の展開を示唆するような一つの黒い影。

神秘的な光を不安げにゆっくり見渡す藤原丈一郎演じるリューン・フローと
目をキラキラ輝かせながらキラキラしたものをみつけ、それをフローに教えようとする大橋和也演じるリューン・ダイ

僕たちが調和のシンフォニーを作っている
だったら教えてくれよ、どうしてこの世は戦だらけなんだ。どうして調和を踏みにじる奴が現れる…

フローの優しい声とダイの平和を守りたい気持ちが現れているこのセリフから物語が動き出す。

魔法使いの絶滅が一つの原因だと語るダイス先生(ダイヤモンドユカイ)
しかし魔法道具使いなら存在する。空飛ぶ箒・光る杖・未来を映す水晶玉
水晶玉が光り「まもなくエルカがここにやってくる」とダイス先生が言うと目を輝かせて「本当!?」と嬉しそうなフローとえー、ホンマ?的な表情を浮かべるダイ

するとエルカ(TPD・浜崎香帆)がやってくるが、母であるフローリア(春風ひとみ)に鏡台から何か取ったことを怒られ、楽しそうに走り逃げて行く。
その手には実はこの後の展開を左右する、ある箱が握られている。
平和なルトフの日常の中に潜んだ闇の陰、気づいた瞬間はゾクッとした。この時から話は始まっている。

魔法を信じずバカにするダイとバカにされて拗ねるフロー。ダイがバカにしてすみません…とばかりにダイス先生に謝るフローかわいい。おててピシーって揃えて謝ってるのかわいい。怒って杖奪うフロー。両手で杖持つフローが15歳っぽい。フロー護ってあげたくなる。

ねぇ、風が変だ。風が何かを訴えている。

そうか。ここもフラグだったんだ。ただフローがちょっとした魔力を持っていることを表現しているだけではなかった。エルカの持ち出した箱に対して訴えているんだ。

呼ばれてる気がするんだ。リューンって。

ここでフローリアとダイス先生は青ざめるように顔を見合わせる。

ボクには何も聴こえない


風の声が聞こえるのはフローだけだ。
そして話を逸らすかのように「今日(の講義)はここまでにしよう」と切り上げるダイス先生。

風の魔法使い…この里が他国から侵略されずに今日までやってきたのはあの伝説のおかげです。

と言い去っていくダイス先生

他国からの侵略か…
どうなってるのかな、俺たちの生まれた里は今頃。

あの時もっともっと俺に力があったらなー


ここで既に去年のダイと今年のダイでの変化を感じる。初演のダイはもっと弱々しく泣きそうになりながら話す。今回のダイは表情も仕草も遠くを見て想いを馳せるような動き。過去を見ずに今を生きるダイを見事に表現している。
「俺に力があったら!!!!」と現実に目を背ける様に怒りを露わにしていたダイは
「俺に力があったら救えていたのにな」と前を向いて強くなろうとするダイに変わっている。*2

このダイのさりげない一言にフローは戦争の残像を見て苦しみ、耳を塞ぐ。

フロー、耳を塞いだって聴こえなくはならない

諭す様にフローを励ますダイ。一つ前のセリフの口調、表情が変わったおかげで流れが自然になった。
ダイの頼もしさが前面に出て、フローの弱々しさが強調される。
今後の展開とのギャップが強くなる。

僕たちの里はもうここだ

このルトフの里が僕たちを助けてくれた!

まずこのシーンで1回泣きそうになる。戦争孤児の2人がルトフの里に救われて希望を持てる様になったことが伝わる力強いセリフ。多分言い方も初演と変わっていると思う。ダイがニッて笑ってうんっと頷くと2人で目を見合わせて頷く姿に愛おしさが増す。
お兄ちゃんなダイとちょっと弱々しい弟フロー。といった印象。


♩僕達の魔法*3

平和を愛して 僕は 歌い踊るよ
平和を願って 僕は 剣を磨くよ
未来はまだ 変えられるから
負けちゃだめさ 暗い過去の記憶に


平和のために願い歌い踊るフローと
平和のために自分が強くなるため剣士を目指すダイ
兄弟の様に同じ境遇で同じ様にルトフの愛を受けてきた2人だが、違う生き方をする2人。ここでも対比が美しい。なぜ同じ日に同じように両親を亡くした2人がこんなにも違うのか。
負けちゃだめさ〜 が再演で変えてきた過去にとらわれないダイにピッタリの歌詞になった。前を向きたくましい顔を見せるダイ、サビまで不安そうな顔をしているフロー。

空 翳した手は 幸せを掴むため
まだ 涙にしか 届かない指だけど
風に夢を描けば きっと叶うよ
それが僕達の魔法さ

サビの解釈がまだちょっと追いついていないので、ここは置いとかしてください(そっと更新してるかも笑)

僕たちの〜で目を合わせ、魔法さ〜でダイの右手とフローの左手で拳を合わせる。かと思いきや、ダイがフローの手をぎゅっと掴む。好き。そしてここでハイタッチと腕を絡め合う例のシーンだ。ダイとフロー尊い。シンメ厨歓喜のシーン
*4

もっと強ければ 里は 焼かれなかった
殺しあうだけじゃ 何も 生まれやしない
剣は人を 守るためある
忘れないで 人は迷う生き物


彼だって過去の悲劇を忘れたわけじゃない。むしろフローよりもちゃんと過去に向き合っている。耳を塞いで逃げようとするフローよりも。前を向いているんだけど時々辛そうな表情をするんですよね、怖がる弟と弟の前で強くいようとする兄。兄も実は怖くてその手は震えてたりするあれ、あの感じ。
自分の弱さを責めるダイ。本当はすごくすごく心優しい、自分たちの故郷への愛が人一倍強いとても素敵な子だ。
だから次こそは自分の手でルトフの里を、フローを、守るために日々剣士への修行を重ねる。
ダイにとって剣は大切な人を守るための道具だ。

そんな正義感の強いダイを心配するフロー。ダイがもっと強ければと歌い出すと振り返る。ダイの台詞(歌詞)に首を横に振るフローは、ダイが道を逸れることを心配している。
必死にダイに訴えかける。
少しビビリなところも愛らしく幼く可愛い。

見えないもの(祈りや魔法)にすがり平和を願うフローと目に見える形(剣士)で平和を守ろうとするダイ。
忘れないで〜 と心配するフローに対して「分かってる。大丈夫。」という感じでニコッと頷くダイ。

空 翳した手は 幸せを掴むため
まだ 涙にしか 届かない指だけど
風に夢を描けば きっと叶うよ
それが僕達の魔法さ

大橋くんの歌声に芯が出たのが、本当に今回の前を向いているダイをより強調していてこの僕達の魔法めちゃくちゃいい。
空にかざした手を下に下ろしながら壊れないように優しく握るフローと小指の方から順に強く離さないように大事に握りしめるダイ(伝われ)2人とも大切に大切に握るんだよね。
ここでも性格が出ていて、ちょっとあれなんだけど、見解が追いついてないのと、語彙力が乏しいので一旦飛ばします(笑)

歌が終わるとすぐさまフローが強く言い放つ

忘れないで。本物の剣は人を殺す道具だよ。

大丈夫!俺にはお前がいる。もしも俺が道を誤った時は、お前が俺を救ってくれる。そうだろ?

うん…約束する。この身を呈してでも!

うん!

この約束が今後の展開のキーとなる。
丈橋担の泣きポイント。いやまだ私は泣きませんけどね。
お前がいるでフローの目をまっすぐ見るダイ。
「救ってくれる」の一言でダイのフローへの信頼が伝わってくる。大橋くん天才か。これはもう見た人にしかわからない。でも、初演から見比べた人の心にはこの変化は必ず刺さるはず。

あのビビリのフローが真っ直ぐダイに向かってする約束。15歳にして、優しく
、甘く、ただ真っ直ぐに、命かけても大事な人を守ると約束するそのフローの姿は天使そのものだ。
このシーン1度もお互いから目線が離れない。信頼の証が垣間見える。





「朝ごはんだよー!」とフライパンを叩くフローリアの掛け声によりシーンはルトフの朝食シーンに変わる
わいわいわいわいどんちゃん騒ぎで本当に平和で楽しい里だ。

♩『三つのかまど亭』のテーマ

ここは『三つのかまど亭』
“1”は独占 “2”は対立で
“3”こそ調和の数字なの
だから竃も3つなのさ
空と海に陸がある
昼&夜 間に 夕焼け
“3“がテーマの宿屋
“蒸す”“煮る”“焼く”で 料理も最高
お芝居観る人や 楽器買う人 千客万来
ルトフの里


空と海と陸…苺屋星空 海堂飛鳥 前田睦
調和の3!?!?あすかなりくは調和の3(滝涙)
はいはい、話を戻そう。
リューンの中で数少ないポップな曲。
愉快で暖かいルトフの里の雰囲気がとても伝わってくる。この3という数字もこの物語のキーとなる。

私の中では
ナダージアが1の独立で(手下は調和の3だけど)
カダが2の対立、
ルトフが3の調和かなって。
ファンルンはずっと孤独なんだよね。カダ王国ダナトリアはキャスヴィルやクラートンと一緒に2人で行動する。そしてダイと1:1の2で対峙する。
ルトフは子がダイ、フロー、エルカで調和の3 ダイが囚われいなくなるとダイス先生はファンルンを入れて調和の3にする。
このルトフの里には出産を控えた妊婦アリーシャ(まりゑ)がいる。
旦那はこの里を守る戦士のマーナム(泉見洋平)
子供が生まれると調和の数字3になる。

フローリア)長はすぐにアリーシャよ!


ルトフの里は長はずっと女なのかな。じゃあエルカもいずれは長に…??

♩フローリアとエルカ

調和と笑顔が大好きな
ママはこの里のお母さん
みんな元気になれる場所
遠慮はいらないよ さぁお食べ!

おたまで指揮をとるエルカに合わせて首をブンブン振るフローが愛おしいかわいい…( ◜௰◝ )
一緒にふぅ〜って拳を掲げそうになって抑え込む私…×2 本当にこのシーン楽しくて好き!

焼け跡から連れて来た
戦争孤児 育てる

ここは“愛”に満ちた宿屋
仕事じゃないの 信じたいの未来を
やっぱ!ママ!大好き


この里のママ、フローリア(春風ひとみ)ダイとフローを救ってくれたのはこの人だ。
戦争♩孤児♩でダイとフローを思い切り引っ張って腕を組むエルカ。エルカの気が強いとこ好きだよ。*5
そしてそのまま勢いでくるくる回るダイとフローかわいいし、その後の手を取り合ってフォークダンスするエルカとフローが愛おしい。
バックの映像に名前が出てくれるのも超ありがたい。ミュージカルにも字幕必要だよねそれそれ。

子供扱いしないで!私たち半年後には通過の儀を迎えるのよ

フローリア)通過の儀がどんなものか知ってるの?

もちろん!里に伝わるお説教を3日3晩聞いて、最後にお酒を飲むんでしょ!

彼らはまだ15歳だから15(もしくは16?)の歳に通過の儀をするのがルトフの風習なのか。というか15,16からお酒飲めるのか。
おそらく通過の儀で箱の話、伝説を聞くんだろうな。でもそしたら周りの大人はみんな真実を知ってるのか????うーん。見た感じダイス・フローリア・アリーシャ・マーナムくらいしか知らなさそうだけどなぁ…??


後ろで里の人と笑い合ったり、エルカとフローとダイでパンをアーンしてあーげないってやっていたり、フローリアに肩叩かれて降参ポーズしてるフロー、酒飲みに絡まれて酒くさってやってるフロー、さすがは自警団団長マーナム!と声をかけるダイ、すっかりこの里に馴染んで平和に暮らしている様子がうかがえる。
このかまどのテーマから一角狼座まで本当に楽しくて好きだ。展開を知ってから見ると、こんな愛に満ちたルトフが…とこれから起こる境遇に目を背けたくなるくらい、愉快で賑やかで楽しい人たちだ。

アリーシャの元へ飛んでくる椅子を慌てて止めに行くフローが愛らしい。あんなに気弱なのに命には敏感で守りたい気持ちが前に出る。



♩マーナムとアリーシャ

平和のために まだ戦士は必要
後継者にはダイがいい
やる気も才能も見える

流石は自警団団長マーナム!を筆頭にいうダイはマーナムのことを師匠としてとても尊敬している。
マーナムも自分の後はダイに継いで欲しいと思っている。俺!?俺やってー!!とみんなに喜び訴えかける可愛いダイ。マーナムが歌い始めると椅子に反対にまたがってキラキラした目でマーナムに熱い視線送るダイがめっちゃ15歳かわいい。この師弟関係が愛おしくなる。

危険な任務 もうやめて
だってすぐ パパだよ

みんなが 願ってる平和
次の世代に 渡すんだ 未来を

だってすぐパパだよ〜 でちょっとアリーシャがプンプンしてるんだけど、マーナムさんが微笑むと、やれやれ顔でアリーシャも微笑むの素敵夫婦。その様子を後ろから覗き込むフローダイエルカ。かわいい。その後、パンを両手で持ちながら嬉しそうに歌うフローが好きです。



そこへナダージアからの観光客ファンルン(溝口琢矢)がやってくる。ダイス先生に弟子入りして滅びの剣を研究したいという。
とても陽気な人でダイス先生は弟子を取らないと言われた時も「じゃあ俺が一番弟子だ!」と言ってしまう弄られポジティブボーイ。
ここでファンルンに一目惚れしてメロメロになってるまりかさん演じる住人が可愛い。それをダイとフローが気づいて、からかったりからかわなかったり(笑)


リューンでは珍しい会話(掛け合い)のある曲が始まる
♩ファンルンの弟子入り志願


袋の中を披露するファンルンに群がるみんなと、ちょっと遠くから見ようとするフロー。お前もこっち来いよと前に引っ張るダイ。2人でスゲー!とかドラゴン倒したことある?ないない。とかやってるのかわい。15歳かわい。ドラゴン倒せって言われた途端みんながバカにするからドラゴン倒すのは本当に不可能なことなんだな。

なら掘り起こしてみせます
“滅びの剣”を

「滅びの剣」とファンルンが言うと一斉に振り返るルトフの民。
“滅びの剣”というワードを聞いた途端、「滅びの…剣…?」と呟くように発するリューン・ダイ
そして、ファンルンがダイスを追いかけて陽気に消えた後もまだこのワードに囚われているダイ。もう1度呟く「滅びの…剣…?」
ダイはこの時何を考えてるのかな…
その後すぐにエルカの「どうしたの?リューン・ダイ」で我に返ってううん、なんでもない!ふふふって可愛く笑うダイは15歳そのままなんだよね…
ここでマーナムがムキになって「ルトフの里の守り神…それを掘り起こそうなど不届き千万…!」と剣を抜くあたりからも、きっとマーナムさんは滅びの剣がただの伝説じゃないことを知ってることが予測できる。

稽古だ!座長に怒られる!わーーー!!!って言い出すフローの顔が死ぬほどうるさいのは言うまでもない。
そして一角狼座に向かうフローはパンを持ってて、何やら住人に言い訳してるの。かわいい(笑)かと思いきやダイは両手にパン(笑)
ただ重症リューン患者になるともうこのパンを見てるだけで泣ける…泣いちゃう…



♩風の里“ルトフ”*6

この里が好きだ 人は皆優しいし
空覆う雲も 風に攫われて消える
もし涙落ちても すぐに乾くさ
それも風の魔法
魔法さ

こんなに愛の溢れたこの里がこの後悲劇に攫われる事を考えるともうそれだけで泣けてくる。(涙がいくらあっても足りないのでここまではなんとか耐えてる)
この曲でリューン・ダイとリューン・フローの名前がスクリーンに映し出される。走るとだんだん一角狼座のテントが見えてきて、最後はそのままテントの中に吸い込まれる。映像班すご。
大橋くんがカーブを曲がるたびに両手を広げて風を感じながら気持ちよさそうにくるくる回るのが本当に楽しそうで、ダイの天真爛漫さ、かわいい。保護。走りながら歌うんだけど、大橋くんの声一切ブレないんだよね。丈くんはちょっと震える。本当にすごい。
そして歌い終わると一角狼座の中に入る(幕の中に駆け込んで行く)ダイとフローめっちゃくちゃ可愛い!!!!

♩一角狼座の人々
曲中にウィルトスがアドリブで「丈とはっすんには負けねぇぞ」とか「負けるかなにわ男子!」とか言ってくれるの。愛され丈橋(拍手)
いただけるさ〜熱い拍手〜 で本当に観客から拍手が上がるのもあったかいリューンカンパニー(賢也さんか煽って下さるんだけど)
その後の手拍子も暖かくて、大好きなんだなぁこのシーンも。
曲中セーフ!と入ってくる2人(全然アウトです)
踊るのが本当に楽しそうなフロー。シャカリキに踊ってて可愛い。あぁ、芸をすることが大好きなんだなぁ。そこに今回はエルカとダイがいるのももっと嬉しいんだろうなぁ。
エルカも遅れて登場。真ん中に行こうとしてチャミーにあんたはあっちってされるw 輝く〜 で一気にステージ用の顔を作るエルカがめちゃくちゃ好きで毎公演目撃してしまう。
座長「はけ!」

ここでやっとタイトルコール(?)が流れる








と、ここでほぼ1万字らしい(笑)
まだなんの展開も起こってないのに(笑)
今日はここで切り上げようと思います。また続きを書きます。(いつもの私のことだから更新しない可能性も大いにある)



いつかの再再演を願って。
リューン…

*1:まいど!ジャーニィ〜 2018.02.25に映像あり

*2:報道ランナー 2018.02.01 に去年の映像あり

*3:各種WS等に映像あり

*4:報道ランナー 2019.04.09 映像あり

*5:報道ランナー2019.04.09 ピーチケパーチケ 2019.06.12 に映像あり

*6:まいど!ジャーニィ〜 2018.02.25 に映像あり